アマゾンジャパン カスタマーサービス部門のリーダーが語る、DEI推進の現在地【前編】
JobRainbowでも求人を募集している、アマゾンジャパン合同会社。誰もが一度は、ネット通販でAmazonを利用した経験があるのではないでしょうか。
Amazonの「地球上で最もお客様を大切にする企業になること」という企業理念は有名ですが、アマゾンジャパンの中でもお客様とコミュニケーションをとる最前線に立つのが「カスタマーサービスアソシエイト」です。
前編では、カスタマーサービスアソシエイトとはどのような仕事で、何を大事にしているのか、カスタマーサービス部門の各チームでマネージャーを務める、Manuel Berbuer(以下、マヌエル)さん、小林 明尚(以下、小林)さん、Jake Lai(以下、ジェイク)さんにお話を伺いました。
アマゾンジャパンの「カスタマーサービス」とは?
―皆さまの、アマゾンジャパンでのご経歴をお聞かせください。
マヌエル:私は2012年に大学を卒業後、Amazonドイツに入社しました。新卒からすぐにリーダーシップを発揮できるAmazonの社風は当時珍しく、その環境に魅力を感じました。2015年にアマゾンジャパンへ異動してからはAmazonパントリーやAmazonフレッシュの立ち上げに携わり、2019年から2024年までアマゾンのシンガポール事業を率いた後、2024年1月から日本に戻り、カスタマーサービス部門購入サポートチームのリーダーを担当しています。
ジェイク:私は2013年にAmazonチャイナに入社し、6年目でアマゾンジャパンへ異動しました。そこから今に至るまで、カスタマーサービス領域内でKindle、Fire TVといったAmazonのデバイスやアマゾンジャパンが販売するデジタルサービスをサポートするデジタルサポートチームのリーダーを務めています。
小林:一番アマゾンジャパンに在籍している期間が長いのは、この3人のなかだと私ですね。2009年入社なので、約15年になります。当時のAmazonは、日本では認知度が高いわけではなかったものの、アメリカではトップクラスのお客様満足度で知られており、そこまでお客様を満足させられる理由を知るために入社を決めました。入社直後の配属はカスタマーサービスだったのですが、そこから出品部門やデータ処理の部門を経て、2019年に配送サポートチームのリーダーとなりました。
―カスタマーサービス部門が購入/配送/デジタルという3分野のサポートチームに分かれ、皆さまがそれぞれリーダーを担当されているのですね。そもそも、「カスタマーサービス」とは何なのでしょうか?
マヌエル:私たちはお客様から寄せられる問い合わせに対応し、他の部門と緊密に連携して全体的な顧客体験を向上させるチームです。Amazonで商品を購入されたお客様からいただく、「商品が届かない」「いつごろ届くか」「破損している」「返金・返品してほしい」などの問い合わせに対応します。どうしても対応できない問題や、複数のお客様に共通する問題が発生した場合には、担当チームへ連携します。
小林:一般的に、カスタマーサービスというとクレーム処理のような「お客様の感情を”マイナス”から”0”に戻すための作業」と思われがちですが、Amazonでは「カスタマーサービス=お客様の満足度を高めて”プラス”にする重要な役割」だと捉えています。重要だからこそ組織としても非常に大規模で、JobRainbowさんにも求人を多数掲載しています。時期によりお問い合わせ数の変動があるので、繁忙期のみ勤務頂く短期スタッフも募集していますね。
マヌエル:カスタマーサービスは、Amazonが「地球上で最もお客様を大切にする会社」であるためには欠かせない部門ですよね。常にお客様に寄り添って意見を聞き、問題解決をするだけでなく、将来的な問題を未然に防ぐことにも重点を置いています。 つまり、お客様の課題解決をしながら、同時により良いサービス提供のために改善活動を継続的に行う。これがカスタマーサービスの役割です。
例えば、去年のクリスマスシーズンに、お子様へのクリスマスプレゼントの配送が遅れているというお問い合わせをいただきました。 そこで担当カスタマーサービスアソシエイトは「サンタさんが忙しすぎて、配送が遅れてしまった」と、お子様にご説明いただくのはどうかとお客様に提案しました。 これは、単に問題を解決するだけでなく、お客様の状況に合わせた、より人間味あふれる対応をした事例です。このようにマニュアルには入っていないことでも「地球上で最もお客様を大切にするカスタマーサービス」として、Amazonは担当者個々にお客様の抱える問題を特定し解決する裁量を与えています。
ジェイク:Amazonではいつも「お客様がどう感じるか?」という議論が飛び交いますね。創業者ジェフ・ベゾスからの有名な言葉に、「お客様から始めよ、逆算して考えよ(Start with the customer and work backwards)」というものがありますが、カスタマーサービスだけでなくAmazon全体でこの言葉は意識されています。
―カスタマーサービスアソシエイトに必要なスキルは何なのでしょうか。
ジェイク:最も重要なことは、お客様の話に耳を傾けることだと思います。お客様が、今生じている問題を上手く伝えられないこともありますし、そもそも実際に何が起こっているのかわからない、というケースもあります。カスタマーサービスアソシエイトはお客様の課題が何であるか、コミュニケーションを通じて明らかにするために、まずは話を注意深く聞く必要があります。
マヌエル: そのとおり。この仕事は、お客様と直接コミュニケーションを取ることが多いので、コミュニケーション能力の高い人が向いていると思います。他の企業ではメールやチャットで対応することが多いのですが、Amazonではお客様から直接お電話で商品に関する問い合わせや要望を受け付けるケースも多く、直接お客様と向き合う機会が多いと言えます。 これは、お客様の声を直接聞き取り、質問をしながら深掘りすることで、より的確な対応をするためです。
マヌエル:また、在宅勤務のため、1人でも集中して業務に取り組んでいただく集中力が必要ですね。在宅勤務は通勤時間がなくなるぶん余裕ができますし、その時間を家族と過ごしたり、趣味に充てたり、スキルアップのために使うことができます。「出勤しないと馴染めないんじゃ…」と不安になるかもしれませんが、在宅勤務の従業員も参加しやすいように様々なイベントがあります。 例えば、年に一度開催するハロウィンイベントではオンラインで仮装を見せ合うのですが、在宅だからこそ気合いが入った仮装をしているスタッフが多いですよ!
アマゾンジャパン合同会社の「カスタマーサービスアソシエイト」がどのような業務内容なのか、理解が深まりました。後編では、アマゾンジャパンが取り組むDEI推進や、入社後に描けるキャリアパスについて伺います。