8割が介護未経験からスタート! すべての人に開かれたmore【ジョブレインボーしごとEXPO 2023】

ライター: Rickey
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2023年11月18日(土)、新宿駅直結 NEWoMan Shinjuku 5Fの LUMINE 0で開催される「ジョブレインボーしごとEXPO 2023」。今回は、本イベントに出展するmore代表取締役の倉田さん、人事部門マネージャーの渡辺さんにお話を伺いました。

世田谷エリアを中心に通所介護・訪問介護・訪問看護事業を展開するmoreには、ご利用者の方々の「自分らしさ」を第一にしている社員が集まっています。仕事に対する姿勢が、社員同士のコミュニケーションにも表れていました。

取り組みによって高まる心理的安全性

─御社で取り組まれている、ダイバーシティ推進の取り組みについてお聞かせください。

倉田さん(以下、敬称略):代表的な取り組みとしては、希望者のみ参加する社内LGBTQ+コミュニティです。企業説明の場などでmoreがD&I推進をしているとお伝えすると、求職者の方々から「そもそも社内に当事者の方がいるの?」という質問をいただくことが何度かありまして。すると、社員たちが「カミングアウトしているメンバーの顔が見えれば、当事者も安心できて、社内のメンバーも自分ごととして捉えやすいのではないか」と名乗り出てくれたんです。

コミュニティは3年目になりますが、今も新たなメンバーが加わり、社内に生の声を届けてくれます。

moreの社内報
有志で作成されている社内報。中にはLGBTQ+コミュニティーからの発信ページも

渡辺さん(以下、敬称略):コミュニティの主な活動内容としては、社内に向けた情報発信です。不定期で発行している社内報に、LGBTQ+についての基礎知識や体験談を掲載しています。社内報を介して、理解浸透のための橋渡しをしています。

─本業がありながらコミュニティとしても発信できるのは、思いや熱量があり、かつ「活動をしても大丈夫だ」と思える心理的安全性が守られているからこそですよね。

倉田:moreでは管理職登用以降、定期的にD&Iについての知識を問うテストを設けているので、「経営層や自分の上司が正しい知識を持っている」という安心感があるのだと思います。今のテストは完成形ではないですし、そもそも「この内容を知っていればD&Iについては完璧!」なんてものはありません。これからさらにアップデートを続けていく予定です。

渡辺:カミングアウトしてくれたメンバーには、必ず本人に「誰にどこまで伝えているの?」と範囲を確認していますし、私宛てのホットラインもあるので、プライバシーが守られている実感も湧きやすいのかもしれません。

倉田:手前味噌ですが、企業としての姿勢もあるかも、と思っています。例えば、moreでは元々通称名を使用できましたが、介護は福祉の領域であり行政と深く関わりますので、公的記録などに通称名を使ってよいのか、介護業界では曖昧なままとなっていました。そこでmoreは行政に問い合わせてコミュニケーションを重ね、公的にも通称名が使用可能であることを介護業界で初めて発表しました。この姿勢を見て安心したんです、と打ち明けてくれた社員もいましたね。

─どのような点が会社・職場・仕事の魅力だと考えていますか?

倉田:会社・職場の魅力は、隙がないくらい優しい人が多いことですかね(笑) 新卒・中途問わず、入社してくださった方に話を聞いてみると、みなさん二言目には「周りの人が優しくて…」とおっしゃるんです。人に関心を持つ、誠実な人が集まってくるというか…

代表取締役社長 倉田さん
代表取締役社長 倉田さん

倉田:相手に寄り添い、その人がどう生きたいのか考えることが、社員間のコミュニケーションだけでなくサービスにも活きているんだと思います。介護の仕事って専門的な技術職だと思われがちですが、業務内容はいわば「家族の方が行うことの延長線上」。技術よりも相手に対する思いやりが重要です。そこに「その人しか持っていない知識・経験」が合わさることで、社員一人ひとりに唯一無二の提供価値が生まれます。

渡辺:「あれ? 誰にも心を開いていないと思っていたご利用者が、この社員だけには心を開いてくれているな…」なんてシーンもかなり見かけますよね。かといって、全社員が初めからコミュニケーション上手だ、というわけでもなくて。ご利用者と接する中でポテンシャルが開花する方もいれば、他スタッフとのコミュニケーションを重ねるうちにのびのびと活躍するようになる方もいます。各自が「新人の頃、先輩にこうしてもらえて嬉しかったことを自分も実践しよう!」と行動して、moreのDNAが受け継がれているのではないでしょうか。

─ご入社される方は、介護の経験がある方が多いですか?

渡辺:いえ、2割くらいですね。「介護」ではなく社員の人柄や理念、働きやすさを切り口にmoreの門を叩かれる方が多いので、介護業界に関する知識や業務内容をご存知でない方も一定数いらっしゃいます。実際、介護の仕事ってやっていることが分かりづらいですし…そういった方に向けて、moreでは一対一であらゆる疑問に答える個別相談の機会をオンライン/対面両方で設けています。不明点がクリアにならないと応募する/しないは判断できないはずですし、その場での選考は一切行わないようにしています。

─では、今回ジョブレインボーしごとEXPO 2023に参加しようと思われたのはどういったきっかけだったのでしょうか。

渡辺:実は前職時代にReal JobRainbowに参加させていただき、自分の頭がすごく整理されたんです。色々な方と接する中で、「LGBTQ+である/ない」と区切るのではなく、そもそも「目の前のいち個人」として尊重するコミュニケーションが大事だよな、とその時改めて気づけて。当時の私のような方をはじめ、ご来場者の方に「こんなに多様なメンバーが活躍している企業があるんだ!」と知っていただきたいです。

採用担当の渡辺さん
採用担当 渡辺さん

倉田:介護業界についても知っていただきたいですね。今moreにいるメンバーも、先ほどお伝えしたように最初から介護業界を目指していた方だったわけではありません。もし業界に対する誤解や偏見で可能性を狭めている方がいらっしゃれば、せっかくリアルでお話しできる機会ですので、それらを解消したいですね。

参加者へのメッセージ

─最後に、ジョブレインボーしごとEXPO 2023の参加者へメッセージをお願いします。

倉田:場合によっては「うちじゃなくてこの企業が向いているんじゃない?」と提案する渡辺のような、「その人がどうすれば一番自分らしく輝けるのか」を考える人間が、moreにはたくさんいます(笑) 勇気がいるかもしれませんが、肩肘張らず「ちょっと誰かに相談してみたい…」という温度感で来てください。「へぇ、介護ってこういう仕事なんだ」「あれ、私って職種より環境の方が大事かも」など、来てくださった方がヒント・気づきを得られるお手伝いを私たちはしたいと思っています。

渡辺:飾らずに足を運んでいただきたいですし、これまでどんないいこと/悪いことを経験してきたのか、何に苦しんだことがあって、これからどうしたいのか。ぜひ本音を伺いたいです。きっと、moreのブースに来てくださったことには何か理由があるはずなので。

談笑する倉田さんと渡辺さん

渡辺:そこで話してくださった経験が、いろんな形で花開くのもmoreの特徴です。やりたいことと理由に一貫性があって、それがmoreの理念にフィットしていれば、私たちは基本的に何でも応援する方針です。長らく活躍されていたバイオリニストが、ご利用者向けの演奏会を月に1回(通算で100回以上)開催していたり、モノづくりが得意な社員が工具を使って椅子を手作りしたり。「その人のやってきたことが無駄にならない」点は、moreの強みだと思います。

倉田:介護業界はハードルが高い、というイメージを持っている方はいると思いますが、moreに入社するメンバーの8割は未経験です。未経験から始めたスタッフが多いからこそ、既存メンバーが未経験時代を思い出し必ず新人さんを助けます。身長が150cmに満たない小柄な社員も活躍していますし、「自分は身体が強くないから、肉体労働は厳しいかも…」という心配もあまり要らないと思います。

また、苦しんだり、悩んだり、悲しんだりした経験があると、人は「相手がされて嫌なこと/嬉しいこと」を考えられるようになると思います。その姿勢こそが、ご利用者に寄り添うために必要不可欠。今の職場で悶々とした経験がある方にこそ、ぜひmoreを知って欲しいです!

法人名 株式会社more
設立 2012年7月30日
従業員数 115名
*グループ全体:160名(2023年9月現在)
業務内容 ・介護保険法に基づく居宅サービス事業
・福祉・高齢者介護に関するコンサルティング
企業HP https://more-g.co.jp/
本社 東京都世田谷区瀬田2-5-8

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