面接官がLGBTへの理解がなかったらどうする?【LGBT就活・転職ガイド 6-1】
LGBTへの社会の理解は高まりつつあるが……
同性婚の賛否を問うアンケートでは、過半数が賛成意見を述べており 、メディアでもLGBTという言葉をよく見かけるようになりました。社会全体のLGBTへの理解は、日に日に進んでいるといえるでしょう。
一方で、LGBTという言葉を知っているからといって相手が「理解している」とは限りません。理解の程度は人それぞれ異なり、話をしてみないとわからないのが現状です。
こうした理解の幅があることの要因としては、セクシュアリティに関する教育がきちんとなされてこなかった教育面での背景や、日常生活ではクローズドにしている人の方が多いためLGBTが身近な存在だと感じる機会が少ないことなどの社会的な背景も挙げられます。
面接官の理解の程度には、ばらつきがある
LGBTへの理解の程度には人それぞればらつきがあることは、就活・転職の場面においても同じことがいえます。
「企業のウェブサイトにはLGBTフレンドリーと記載されていたのに、面接官にカミングアウトをしたら驚かれた」
「3次面接まではカミングアウトをしても理解が得られたが、最終面接でLGBTの話をしたら難色を示された」
「カミングアウトをしたらプライベートにふみ込まれて不快だった」
このように、とくに面接の場面で顕著に表れやすく、LGBTの就活生・転職者が困惑したり、焦ったりすることで面接自体に悪影響を及ぼしてしまった、という事例もよく聞かれます。
たとえLGBTフレンドリーな企業だったとしても、価値観は人それぞれ。すべての面接官が同じように理解しているとは限らないのです。
Q. 面接官の理解がなかったときを考えると、恐いです。何か対策はありますか?
理解のない場面に立ち会うと、がっかりして嫌な感情が表に出やすいものですが、それが表に出てしまっては、面接の評価もプラスにはなりません。
明らかに面接官の配慮が欠けていたとしても、次の 3 つの心がまえを事前にもっておくことで、もしものときに受け身にならずに対応しやすくなります。
1. LGBTへの理解は千差万別
すべての人が完璧に理解していると期待せず、社会状況、周囲の環境、個人の考え方により理解の程度はさまざまだと考えましょう。面接はLGBTについて理解してもらう場ではないので、その場で無理に理解を促す必要はありません。
2. 面接の目的を見失わない
面接は企業と就活生・転職者との交渉の場。企業が求める「自社で成果を出す人材」と就活生・転職者の「適性・人柄・考え方」のマッチングの確認が目的だということを忘れず、気持ちを切り替えて対応しましょう。
3. 企業を見る目を養う
面接は自分が企業から評価されるだけではなく、自分が企業を選ぶ立場でもあります。たとえ入社したとしても、周りの環境がストレスになり、仕事のパフォーマンスが発揮できない可能性もあります。面接も情報収集の一環だと思い、企業を見る目を養っていきましょう。
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