友達がLGBT当事者だったときに配慮すべき5つの発言と行動。あなたのその発言は大丈夫?

ライター: JobRainbow編集部
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最近は、「LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとった、セクシュアルマイノリティの総称)」に関してニュースやドラマで取り上げられることが多いです。

それを見て「LGBT当事者は私の周りにはいないから無縁だ」と思い込んでいる人がいるかもしれません。

しかし実は、日本人の11人に1人はLGBT当事者であると言われています。(カミングアウトをしていないLGBT当事者を含まないため、実際はさらに多いとの意見も。)この数字は、左利きの人やAB型の人の割合とほぼ同じです。

そう考えると、「自分の周りにはいない」で終わらせられるような数字ではないと感じられるのではないでしょうか。

「LGBT当事者は自分の周りにはいない」と思い込んでいると、自分の何気ない一言で大事な人を傷つけてしまいます。

傷つけないためには、どんな言葉や行動がLGBT当事者を傷つけてしまうのかを知ることが大切です。

今回は、友達がLGBT当事者だった場合に、配慮すべきことや発言を4つまとめました。

発言編

1. 「彼氏/彼女作らないの?」発言

髪の長い二人が車の上で寝転んでいる

これは、「女性」ならば「彼氏」を作り、「男性」ならば「彼女」を作ることが当然だという認識から生まれてしまう発言です。そもそも、身体的性(出生時の身体的特徴から割り当てられる性)と性的指向(恋愛感情や性的欲望がどのような人に向くのか)は独立しています。この二つは常に相互作用するものではないので、分けて考えなければいけません。

つまり、たまたま異性に恋愛感情や性的欲望を抱く人がいるのと同じように、同性にその気持ちが向く人もいるということです。

異性愛を前提としたこの種の質問は、まだカミングアウトをしていない当事者にとっては非常に答えづらいものになります。その結果、当事者は自らを偽ることを強いられ、多くの当事者が気づかないうちに辛い思いをしています。

さらに、この質問は恋人を作ることが前提になっているので、アセクシュアル(恋愛感情や性的欲求を抱かないセクシュアリティ)の人や両思いを望まないリスロマンティック(恋愛感情はあるが相手から恋愛感情を向けてほしくないセクシュアリティ)の人にとっても、答えづらい質問になります。

また、「結婚しないの?」も多くの当事者にとって非常に答えづらい質問です。

アメリカやカナダなどとは違い、日本での同性婚は今はまだ認められていません。たとえ結婚したい同性カップルがいても、まだできない状況にあります。

さらに、結婚するかしないかは個人の自由であり、義務ではないため、友達が結婚してないからといって問いただす必要はないのです。

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2. 「女/男らしくしなよ」発言

虹色のフェイスペイントをして外で遊ぶ子供

「女性」だけれど、「男性らしい」服装や振る舞いをする友達に向かって「スカート履かないの?」や「ちょっとは女らしくしなよ」などの発言はできるだけ避けた方が良いです。(その逆もしかり)

「女性らしさ」や「男性らしさ」はあくまで“社会”が割り当てた規範です。

その規範は、常にみんなが守らなければいけないものではなく、あくまで一つの目安に過ぎません。

本来、個人の振る舞い方や服装に規則など存在せず、どんな服を着たいのか、どんな振る舞いをしたいのかはその人が決めることになります。

このジェンダー(社会が割り当てた規範の性別による違い)に沿った押し付けが、「周りと同じように振舞わない自分はおかしいのかな」「女性らしくしない自分はだめなのかな」というように、多くの当事者の悩みの種になっています。

一人一人の価値観が違うように、百人いれば百通りの“こうしたい“があっていいのではないでしょうか。

その人の”好き“を尊重することが大切です。

行動編

1. 相手のセクシュアリティを決めつけない

指をさす人

「女っぽいから実はゲイでしょ?」「男っぽいからレズビアンなんじゃないの?」など相手のセクシュアリティを詮索する行為はしないようにしましょう。たとえ相手が友達であっても、踏み込んだ質問になってしまう可能性があります。

また、「女っぽいからゲイ」「男っぽいからレズビアン」という認識は、たまたま当てはまる可能性はありますが、決して全員当てはまることではありません。これは、先ほど述べた『「身体的性」と「性的指向」は独立している』という根拠に繋がっています。

セクシュアリティは、本人が決めることであり、周りが判断できることではないので、注意が必要です。

2. 友達のセクシュアリティを第三者に言わない

内緒話をする人たち

友人からカミングアウトを受けた後に、本人の承諾なしにその人のセクシュアリティを第三者にいうこと(「アウティング」と言われる)はしてはいけないことです。

第三者がたとえ信頼できる人だとしても、アウティングをしてしまった時点で、それはプライバシー権の侵害として法律上で問題視されているほどの行為になります。

さらに、友達を差別に晒す危険性のある行為なので気をつけましょう。

当事者にとって「カミングアウト」とは、長い時間と共に沢山の思いを抱えた上で、勇気を必要とする重大なライフイベントになります。

それを、当事者のいないところで第三者に軽々しく言ってしまうことで、当事者は想像以上の恐怖や苦しみを感じます。

その苦しさに耐えきれず、尊い命を絶ってしまう当事者もいます。

アウティングによって当事者がどのような気持ちになるのかを自覚し、その後の自分の行動に細心の注意を払うことが大事になります。

友達にカミングアウトをされたら、まずは勇気を出して話してくれたことに対して「ありがとう」と伝えることから始めてみてください。

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おわりに

ハイキングコースでジャンプする人

我々は結婚に関しても、服装に関しても、振る舞いに関しても、「世間」が求めているものに合わせなければいけない、と思い込んでしまうことがあります。

それは、学校での教育を受けていくことや、身近な人からの期待などによって我々に染み込んでしまう、時に厄介なものかもしれません。

しかし、「世間」が求める「ラベル」を貼って相手を見るのではなく、目の前にいる「その人自身」を見て対話をすることで、相手を傷つけるような発言は減っていくのではないでしょうか。

参考文献

LGBTを知りサポートするためのガイドライン(千葉市)

森山至貴「LGBTを読みとく」ちくま新書

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