企業情報を見極めよう【LGBT就活・転職ガイド 3-3】

ライター: JobRainbow編集部
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おさえておくべき企業情報のポイント

企業情報とは、業界、事業内容、従業員数、福利厚生、沿革、過去の業績、今後の展望など、いわば企業のプロフィールです。どの企業の選考を受けるのかを見極めるうえで、必ず調べることになります。

みなさんの中には「LGBTフレンドリーかどうかだけを知りたい」と考え、企業情報を調べることをすっ飛ばしている人も、もしかしたらいるかもしれません。

しかし、企業情報を調べないで採用選考にのぞんでも、なぜその企業を志望するのかを説得力をもって説明することはできません。「LGBTフレンドリーだから志望しました」と伝えても、採用担当者からすると「でしたら、うちではなく他のLGBTフレンドリーな企業でもよいのでは?」と思われてしまう可能性があります。

こうならないためにも、志望する企業の情報を調べることは欠かせません。ここでは、おさえておくべき企業情報のポイントを解説します。

事業内容と今後の展望を知る

事業内容は、What、Who、How、Futureの視点から確認するとよいでしょう。

What:業界の特徴、業界シェア、事業内容

どんな業界で、どんな事業を行なっているかという基本となる情報です。

Who:誰に向けてどんなサービスをしているか

同じ業界内の企業同士でも、B to B企業(法人顧客向け)かB to C企業(個人顧客向け)かによって、企業・職種の特性が異なります。B to C企業は知名度があるので就活生や転職者が集まりやすい傾向にありますが、知名度と企業の安定性は必ずしも一致しません。B to B企業の場合、世間的には知名度が低くても堅調な企業がたくさんあります。

How:どのように目的達成をしているか

企業の目的の達成の仕方が、自分の価値観と共鳴するかという視点でみてみます。たとえばメーカーといっても、大量生産・大量消費のモノづくりを目指しているのか、一点集中の長持ちするモノづくりを目指しているのかで、大きく異なります。

Future:今後の展望

投資家向けの「説明用プレゼン資料」の中に、企業の現状だけでなく中・長期的な展望も記載されていることがあります。What、Who、Howは、エントリー前に知っておくべき最低限の情報なので、他の就活生や転職者も調べています。

ですが、志望企業の今後の展望まで調べている人は少なくなるのでまわりの人と差をつけられます

1、2年で転職することをあらかじめ考えていないのであれば、5年、10年、もしかしたらそれ以上の期間、働くかもしれない企業が中・長期でどのような未来を描いているのかを知ることは、自身のキャリアプランやライフプランを形成するにあたって必ずチェックしなくてはならないポイントです。

最近では、中・長期的なダイバーシティ推進を、重要な経営戦略としている企業も増えており、現状の取り組みに不満があっても、これから改善されていく可能性が高いとも考えられます。

企業のサイト、IR情報、経営者が書いた本、業界紙を参考に、世間的な知名度にとらわれず成長している企業かどうかを見極めましょう。

働く環境を知る

必ずおさえておきたい情報はこのような項目です。

1. 基本情報

年収、有給取得率、平均残業時間、離職率、平均年齢などです。とくに、離職率が高く、平均残業時間が長い企業は要注意です。

2. 制服の有無、服装規定

企業として定められている身なりが、あるかどうか確かめます。制服がある場合は、更衣室の環境もチェックしたいところです。

3. ダイバーシティ、LGBTフレンドリーの取り組み、職場の雰囲気

LGBTフレンドリーの取り組みが公表されていなくても、平均年齢が低かったり、男女比に偏りがなく、女性活躍、障がい者・外国人採用などに積極的であると、多様性に対して寛容である可能性が高いです。

OP訪問、インターンシップといった一次情報で確認しましょう。

4. 福利厚生、転職の有無

一般的に、大企業ほど住宅手当などの福利厚生は充実している傾向がありますが、最近は中小やベンチャー企業でも独自の制度を提供していることも少なくありません。

同性パートナーでも、異性婚と同じ福利厚生が受けられるかや転勤の有無は、ライフプランにも大きく影響するので、必ず確かめましょう。

福利厚生が充実していないからといってマイナスというわけではなく、福利厚生が充実していなくても人材を引き寄せることができる企業であったり、福利厚生が少ない分給料に反映している企業であるという見方もできます。

自分が望むキャリアプランとライフプランの軸と照らし合わせて、妥協できないポイントを中心に確かめましょう

選考の情報

今後の大まかな流れを知り、スケジュールをおさえておきましょう。

1. 選考のスケジュール、エントリー方法

インターンシップ、説明会、エントリー開始時期と締切のタイミングを調べておきます。「エントリーシートや履歴書などの必要書類の提出が間に合わなかった」ということにならないよう計画を立てましょう。

2. どんな人材がどんな活躍をしているか

先輩社員のインタビューや業界の動向から、どんな人材が活躍しているかを確認します。一方、これまでの採用傾向が今年も続いていくという保証はないことも想定しておきます。

Q. 就活・転職サイト、人材エージェントはどのように活用すればよいですか?

それぞれの特性を知ったうえで、使い分けるとよいです。

就職・転職サイトの特徴

どのサイトを選ぶかが案外大切です。各サービスの特徴をつかみ、探したい企業の性質に合わせて上手に使い分けます

数万社もの企業が常時掲載されているサイトから、企業数は少ないものの丁寧なサポートや内定確率の高い求人が掲載されているところまで、多種多様です。

人材エージェントの特徴

人材エージェントは、就活生・転職者一人ひとりに専任のキャリアアドバイザーがついて、企業選びから内定までのサポートを無料でしてくれるサービスです。

就活生・転職者に合った企業の紹介や、エントリーシート、面接対策など、プロの指導や客観的な意見をもらえるメリットがあります。

一方、自己分析がしっかりできていないと、エージェントの提案に乗るがままの就活・転職になってしまう恐れがあります

エージェント企業は就活生・転職者の内定率を上げることが企業利益に直結していることを知ったうえで、上手に利用しましょう。

POINT

  • 企業情報をWhat 、Who 、How 、Futureの視点でしっかりと深掘りする
  • 自分の知っている企業だけから選ぶのではなく、多角的な視点から企業情報を集める

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