関わる全ての人が「幸せ」を感じられるスーパーへ。サミット株式会社 多様性推進グループの想い

ライター: Rickey
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サミット株式会社は、東京・神奈川・千葉・埼玉に118店舗を持つ食品スーパーマーケットで、「サミットが日本のスーパーマーケットを楽しくする」を事業ビジョンに掲げています。

考え方のベースは社員一人ひとりが、それぞれの個性を活かし楽しみながら仕事をし、お客様に楽しんいただき、お取引先様も楽しく店づくりに参画していただく。それが目指す姿です。

だからこそ、まずは社員一人ひとりがいきいきと自分らしくあることが大切だという考えのもと、D&Iにも力を入れています。

来店されるお客様や、共に取り組むパートナーであるお取引先様に喜んでいただくには、まず社員一人ひとりが働くことを「幸せ」だと感じられる環境が不可欠という考えのもと、D&Iにも力を入れています。今回は、2021年4月に新設された人事部多様性推進グループのマネージャーである小林様と粕谷様にお話を伺いました。

−サミットの社内カルチャーや社風について教えてください。

小林:お互いの呼び名に関して役職名を一切使わず、社長に対しても「さん付け」で呼んでいます。役職はあくまで役割で、上下関係の存在しないフラットな雰囲気になっていますね。誰に対しても意見を伝えやすい環境なので、たまに言いすぎて喧嘩になるぐらい(笑)

粕谷:きちんと想いを話せば受け止めてくれる理性的な会社ですね。40年ほど前になりますが、入社した時、女性の制服はスカートしかありませんでした。そこで品出しの時に不便であることを経営陣に伝えたら、真剣に耳を傾けてくれた経験があります。当時から風通しのいい環境でした。

−多様性推進に取り組むきっかけや具体的な内容について聞かせてください。

小林:もともと店舗で働く方の7割は女性で、育児と両立できる短時間勤務や管理職登用も進めていこうと、2016年に人事部女性活躍推進グループが立ち上がりました。

粕谷:当時の体制では育児との関係で女性が長く勤めることに課題があり、お子さんの小学校入学までだった短時間勤務を小学校3年生まで延長したり、勤務時間を5時間から可能にしたりといくつかの策を打ち出しました。その結果退職者もかなり減って、女性の在職期間も伸びました。最近では、店舗の中のひとつの部門を束ねるチーフでも短時間勤務している方もいます。

小林:現在は社会の流れに合わせて、ジェンダーギャップ(女性活躍推進)以外にも分野を広げようと改革を始めたところです。当社には働き方はもちろん、国籍・性別・障害者など様々な方が活躍してくれています。今は、多様性推進グループができたことによってミッションが明確になり、組織全体が変わっていくことが目標ですね。まだ発足して間もないので経営層と議論をしつつ、様々な社員の声や考え方、そして色々な「幸せのかたち」を大切にしていこうと考えています。

−「多様性推進グループ」へと名称が変更になり、女性活躍以外に力を入れている領域はありますか。

小林:現在、知的障害をはじめとした障害のある方が217名働いています。皆さん細やかな気づかいがある良い接客をしてくださって、助けられることも多いです。

各店舗では、お客様用に車椅子やお手伝いが必要な方のためのインターホンを設置しています。また、筆談用のホワイトボードを用意したり、サービス介助士の資格を持つ案内係を配置したりする店舗もあり、お客様への取り組みも行っています。

粕谷:技能実習生を含む外国籍の方も1,457名ほど働いていますね。サミットの共済会パンフレットでは、日本語に加えて27カ国いる社員のうち人数が多い4カ国の言葉を入れました。表紙や裏表紙にも色々な国籍の方が手を取り合う様子を描いています。この他にも、すぐに出来るところから少しずつ取り組んでいきたいなと思います。

対話するサミットの社員

−これからの課題や力を入れていきたいことを教えてください

小林:育児中の短時間勤務の人が責任ある地位に就きやすくすることが一つです。短時間勤務のチーフが帰っても夕方から夜間の時間帯に他のメンバーで運営していける体制を整えて、チャレンジする人を増やしたいと思っています。

小林:本部では多様性推進グループが立ち上がりましたが、店舗レベルでは障害のある方や外国籍の方への理解や配慮が足りていない部分がまだあり、それが原因のトラブルもあります。どのように各店舗で理解を深め、安心して働ける環境を作っていくかも課題です。

−今後の取り組みの展望や、JobRainbow MAGAZINEの読者へのメッセージをお願いいたします。

小林: 今後はLGBTQ+当事者やご高齢の方など皆が自分らしく働けて、性別や障害、国籍など関係なく様々な方に、より働きがいを感じてもらえる職場にするために、学びを深めて取り組んでいく必要があると考えています。

粕谷:ワークライフバランスを充実してそれぞれの「幸せのかたち」を実現していくことを目指しています。サミットは、理性的で公平に社員の声に耳を傾けるいい会社。誰もがより幸せに働ける環境づくりのために、ぜひ皆さんの色々な話を聞きたいですし、これからも一人ひとりの幸せに向き合っていきたいですね。

サミット株式会社の多様性推進への取り組み

  • 人事部女性活躍推進部グループから多様性推進グループへと名称変更
  • 男性育休取得率の全国平均の3倍超えを達成
  • 独自の短時間勤務制度を導入
  • 障害のある方、外国籍の方の積極的採用
  • 各店舗に車椅子やお手伝いが必要な方用にインターホン設置
  • 筆談対応やサービス介助士による案内も可能
  • 研修で車椅子体験を取り入れ、高齢者や障がいについて体感する
  • パラリンピック選手の講演招致
  • GO GREENチャレンジ宣言(「SDGs」への取組み)
  • 年に一度、幹部・店長向けの育児・介護の制度説明
  • 共済会パンフレットに5ヶ国語の記載
  • 採用時の性別欄の削除

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