「ここなら安心できる」トランスジェンダー男性が見つけた、自分らしく働ける職場 トランジットホールディングス【ジョブレインボー転職EXPO 2024】
2024年11月2日(土)、渋谷ヒカリエで開催される「ジョブレインボー転職EXPO 2024」。今回は、本イベントに出展する株式会社トランジットホールディングスに求人サイト「ジョブレインボー」を利用して入社された、トランスジェンダー男性のTさん(仮名)にインタビュー。採用担当の梅本さんにもご同席いただき、トランジットグループの制度面について伺いました。
転職を考えたきっかけは、前職での苦しさだった
―Tさんは求人サイト「ジョブレインボー」を利用されたんですよね。利用のきっかけは何だったのでしょうか。
Tさん(以下、敬称略):私はもともと人と話すことが大好きで、接客業に長く携わっていました。料理を食べたお客様の嬉しそうな笑顔や、「美味しかった!」という言葉が嬉しくて…。しかし、あるきっかけがあり転職を考えたんです。
―あるきっかけというと…?
T:私は、法律上の性別が女性のトランスジェンダー男性なのですが、その飲食店では戸籍上の氏名で働かなければならず、いわゆる「男性らしい外見」と名前のギャップについてお客様にからかわれる、ということがありました。
また、その以前には、社長にだけ性のあり方をカミングアウトしていたのに、他の社員にアウティングされたこともあり…。「LGBTフレンドリーな企業に身を置きたい」という思いが強くなりました。ジョブレインボーに掲載されている企業はどこもダイバーシティを大切にしているイメージがあったので、自分の目指す環境に近づけると考えたんです。
―そこでジョブレインボーの利用を始め、“世界一の朝食”として有名な「bills」などのレストラン運営や店舗開発を手掛けるトランジットホールディングスに入社されたのですね。
T:はい。春先にまずアルバイトとして入社し、夏に正社員として正式に採用していただきました。現在はマネージャーとして働いています。
実際に働いてわかった、トランジットホールディングスの働きやすさ
―実際に働かれていかがですか?
T:まず通称名で働けるところが本当にありがたいです。面接してくださった方にはカミングアウトしましたが、ほかの方にはしていません。個人的なこだわりで、戸籍なども全部変えてから「実は…」とカミングアウトしたい気持ちがあるんです。取り越し苦労かもしれませんが、仲間に「どう接したらいいだろう?」と気を遣わせたら申し訳ないなという思いがあって…。でも、戸籍まで変わっていたら「こう接してね!」と自分自身が自信を持って言える気がするんです。
また、面接のときに「同じ境遇の人が働いているよ」と伺ったのですが、その方が誰かはもちろん聞いていませんし、分かりません。良い意味で、何も気にされない会社なので、個人的な情報はわざわざ入ってこないんですよね。働く店舗の仲間も素敵な方ばかりで、きっとカミングアウトしたとしても大丈夫だろうなという安心感はあります。
―他に前職と比べて働きやすいポイントはありますか?
T:私が配属された店舗は見た目、髪の毛の色、髭などの規定は全くありません。制服もシンプルなTシャツなので、店舗や休憩室で着替えるのが嫌という人は、制服で出勤している人もいるので、私のようにカミングアウトせずに働きたい方も問題なく働けると思います。
梅本さん(以下、敬称略):飲食店なので清潔感は重要ですが、当社としては髪色などの規定は設けていません。適切なコミュニケーションが取れて、お店の雰囲気に合っていれば、外見は重視しなくて良いと考えています。店舗や職種によってはワンピースの制服などもありますが、“その人らしさ”や“似合っていること”が一番大事だと考えているので、従業員それぞれの状況に合わせて別の制服を選んでいただくなど、柔軟に対応をしています。
Tさんのおっしゃる通り、シンプルな制服の場合や、上着の中に着てくる場合などは、制服出勤も問題ありませんし、バックルームも性別で分けていません。施設に入っている店舗の場合は制服、バックルームなど施設の規定に従わなければならない場合もありますが、ご相談いただければそういった店舗には配属とならないよう、できる限り配慮いたします。
また、証明書の提出は必要となりますが、パートナーシップ制度もあります。各自治体のパートナーシップ制度を申請された場合、婚姻と同等のお祝い金やハネムーン休暇を付与できます。
―それは嬉しいですね! 半面、飲食店というと休暇を取りづらいイメージがありますが…。
梅本:正直、人手不足の店舗ですと長期休暇を言い出しづらいですよね。ただ、当社は他の飲食チェーンさんよりも1店舗あたりの社員数が比較的多いのが特徴です。社員は1人だけであとはパート、アルバイトという会社さんも多いと思いますが、当社の場合は小さい店舗でも最低2人。社員が30人いるような大型店舗もあります。10人いたら3~4人は社員というようなイメージなので、あらかじめ伝えていただければ長期休暇も迷惑をかけることなく取得できる環境があります!
―社員の方の比率が多いと、飲食未経験で正社員という方も安心ですね。
T:「社員が多い店舗で働いて、慣れてから異動」という形なので、未経験でも安心して働けると思います。
将来の夢のために、スキルを身につけられる環境
T:私も今まで飲食店で働いてきましたが、ワンランク上のスキルが学べるなと感じています。例えば立ち位置、お客様への目線の動かし方、ドリンクをお持ちするタイミングなど…。先輩からは「良いホールスタッフとはお客様に言われる前に状況を把握して臨機応変に動ける人だ」と学んだのですが、そのようなワンランク上のホスピタリティを体現されている方が多いです。将来、バーを経営してみたいという夢があるので、このようなワンランク上の接客について学べるのはとてもありがたい環境です。
―将来の夢に、今のお仕事がつながっているのですね。
T:今まで働いてきた飲食店では海外の方と接する機会が少なかったのですが、私が働いているお店は海外の方が多く来店されます。今は日本語しか話せないんですが、アプリを使って会話をするのが楽しくて…。こちらで培えるコミュニケーションや話術は、きっと将来活かせると思っています。
それに、トランジットグループは様々な業態を展開しているので、社内公募で希望すれば店舗の異動もできます。さまざまな環境で、必要な知識・スキルを吸収しながら活躍していきたいですね。
―素敵なお話をありがとうございました。最後に読んでくださった方に一言メッセージをお願いします!
T:トランジットグループに入って、フランクに接してもらえる周囲の人間関係に、とても働きやすさを感じています。私が前職で経験したような「働きにくさ」を感じている人には、「ここなら安心だよ!」と伝えたいです。もし興味が湧いたら、ぜひ応募してみてください! 仲間が増えることを、心待ちにしています。