LGBTとして、もし社内での孤立を感じたら【LGBT就活・転職ガイド 8-4】
社内の仲間に相談する
企業や職場にもよりますが、カミングアウトの有無にかかわらず、入社後に孤独感をもってしまうLGBT当事者は多くいます。さまざまな立場・年代の人と親睦を深める機会はプライベートな会話にもなりやすく、LGBTであるがゆえにセクシュアルマジョリティ中心の話題に入りにくかったり、合わせるために異性愛者を演じてストレスを感じてしまうこともあります。また、カミングアウトすることで関係性に支障をきたすことを恐れ、不安を抱えている人もいます。
そんなときは、ますます苦しくなる前に周りに相談してみることをおすすめします。
もし社内にカミングアウトしている人や理解者がいれば、社内の状況を共有しているだけに、的確なアドバイスがもらえるかもしれません。
社内にカミングアウトしている人がいない場合は、職場でカミングアウトしたときのメリット・デメリット」の「課題アプローチ」を参考にしましょう。今の孤独感の解消という課題に対して、自分の望むキャリアプラン、ライフプランをふまえてどう解決すべきか、カミングアウトは必要かを整理しましょう。「想像アプローチ」「比較アプローチ」も、誰にどこまで話すかを決めるのに役立つでしょう。カミングアウトをいますぐに実行しないとしても、そこまで決めておくことは自分の中でいざというときの安心材料になります。
社外の仲間や家族、第三者機関に相談する
相談できる社外の仲間や家族がいたら、話をしてみるのもよいでしょう。もし身近な人に相談しにくいようならば、よりそいホットラインに相談することもできます。些細なことでもプロに話を聞いてもらえるので、気軽に相談してみてください。一人で抱え込まないことが大切です。
また、あちこちで開催されているLGBTのイベントや交流会に参加してみることもおすすめです。同じ悩みをもった仲間に出会えることで、具体的な解決策を見つけられたり、ひとりじゃないんだという安心感を持つこともできるでしょう。
Q. カミングアウトした結果、周りがよそよそしくなり、孤独感がつのっています。
LGBTへの理解の幅は人それぞれで、受け止めるのに時間がかかる人もいます。望むような対応でなかったとしても、相手の気持ちを想像して少し様子をみてみることも一つです。もしかすると関係悪化の原因は、カミングアウトでない可能性もあります。また、そういう人はこちらから願い下げ、と割り切るのもひとつの捉え方。あなたを理解してくれる人は必ず他にいます。どうしても状況が打開できなさそうな場合は、職場環境を変えることも視野に入れましょう。
Q. プライベートな話が嫌で社内の飲み会に参加したくありません。一方で、みんな楽しそうで疎外感を感じてしまいます。これってわがままでしょうか?
楽しそうで疎外感を感じるということは、あなたは我慢を強いられている状態かもしれません。プライベートな話が嫌だというのはあなたの人付き合いのスタイル以上に、セクシュアリティを話しづらい環境が原因であると考えられるので、わがままなことではありません。1の想像アプローチで、「もし職場の人たちと恋愛トークやプライベートの相談をできたら、どんな気分で仕事ができるか」を考えて、向き合ってみてはいかがでしょうか。
POINT
- カミングアウトを含む相談をシミュレーションしてみる。
- 悩みを抱いているのは自分一人ではない。周りに助けてくれる人が必ずいる。
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