共働き同性カップルは、仕事と生活のバランスに注意しよう【LGBT就活・転職ガイド 8-8】

ライター: JobRainbow編集部
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自治体・企業で年々増加している、同性パートナーシップ制度

今後、パートナーとともに生活したいと考えているLGBTのなかには、はじめからパートナーとの結婚や子どもを持つ将来をあきらめてしまっている人も少なくありません。

しかし、ワークライフバランスを考える方法とは?【LGBT就活・転職ガイド 2-6】でもお話ししたように、近い将来同性婚が日本でも実現し、当たり前になる時代がやってくることは間違いありません。近年の社会の変化や企業の対応をみると、LGBTカップルの望む将来は少しずつ実現しやすくなっているといえます。

たとえば、2015年11月に東京都渋谷区・世田谷区ではじまった同性パートナーシップ制度は、2020年には全国で30を越える自治体で導入されています。同性パートナーシップ制度は、異性間の結婚制度と比べるとまだ不十分な点はあるものの、同性カップルの結婚制度を認めている国の多くがこの制度を経てから同性間の結婚制度の導入へ至りました。企業でも、異性間の結婚と平等な福利厚生が受けられるところは年々増加しています。また、大阪府では、ゲイカップルの養子縁組受け入れが正式に認められました。

今後ますます、さまざまなライフスタイルを選択しやすい社会になっていくなか、あらかじめお互いのキャリアプラン、ライフプランをすり合わせ、企業が対応できる範囲やカミングアウトのメリット・デメリットなどをふまえ計画をたてておくこととで、いざというときに自分たちにとって最適な選択をすることにつながるでしょう。

転勤や海外赴任の可能性

共働きカップルにとって、パートナーとの生活が大きく変わるタイミングのひとつに、転勤や海外赴任があります。どちらかが転勤や海外赴任を命じられた場合は、単身で赴任するか、転職するか、どちらかが退職してパートナーに付いていくかなど、さまざまな選択に迫られます。こうした転勤命令は、異性同士の夫婦でどちらかに転勤できない事情がある場合は、会社が考慮してくれるケースもあります。また、やむをえず転勤する場合は、単身赴任であれ、家族同伴であれ、従業員や従業員の家族の生活に大きな影響を及ぼすかわりに、会社が家族の生活をサポートしてくれます。

もし、パートナーか自分のどちらかに転勤や海外赴任の可能性がある仕事なら、事前にお互いの会社の制度を確認しておくとよいでしょう。異性カップルと同性カップルとの間で不平等な点があったり、そもそも異性同性かかわらず制度が不十分な点があった場合などは、カミングアウトの有無や互いの望む生活を考慮して、あらかじめいくつかの対応パターンを考えておくと安心です。

Q. 同性のパートナーが命じられた海外赴任先は、同性愛を禁止している国でした。カミングアウトしていないのですが、どうするべきでしょうか?

同性愛が犯罪になるといっても、外国人が捕まるケースは少ないです。キャリアを優先して、受諾することもあり得るでしょう。情報を集めて冷静に判断し、もしパートナーの方が行く決断をしたならば尊重しましょう。しかし、何かあったときのために、できれば会社の人事部に相談しておくと安心です。カミングアウトのメリット・デメリットを、二人のキャリアプラン、ライフプランに照らし合わせて検討してみましょう。

POINT

  • パートナーとのキャリアプラン・ライフプランを話し合おう
  • 事前にお互いの会社制度を確認しておこう

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