モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンの伝統と革新を支える多様性とは?【ジョブレインボーLGBT仕事博2020】

ライター: JobRainbow編集部
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9月26日(土)、27日(日)にオンライン開催いたしました、「ジョブレインボーLGBT仕事博2020」は大盛況のうちに終えることができました。来場してくださったのべ1103名の皆様、ありがとうございました!
本イベントの反省もふまえて、私たちJobRainbowはこれからもあなたの「自分らしく働ける職場」を探すために情報を発信していきます。
今後ともJobRainbowをよろしくお願いいたします。

2020年9月26日(土)と2020年9月27日(日)、オンラインで開催される「ジョブレインボーLGBT仕事博 2020」。今回は、本イベントに出展するLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパンの、ヒューマン リソーシズ ディレクターの白澤さんと、ヒューマン リソース マネージャー (LVMHコスメティック株式会社 人事部)の矢寺さんにお話を伺いました。

世界最大のラグジュアリービジネス業界大手企業体とされるLVMH。ルイ・ヴィトンやディオールなど、誰もが一度は聞いたことのあるブランドが名を連ねます。

LVMHの根底にある「多様性が当たり前の文化」とは?

「安心して自分のパフォーマンスが発揮できる会社」と語る背景には、どのような思いがあるのでしょうか?

そんなLVMHの「ありのまま」を知りたいあなたは必見です!

LVMHの矢寺さんと白澤さん

ずっと息づく基本理念「人が違いを生む」

──御社で取り組まれているダイバーシティ推進のための取り組みを具体的に教えてください。

白澤:LGBTIの取り組みをグループが宣言し始めたのは去年からです。ですが、LVMHには「People Make the Difference」(人が違いを生む)という基本理念があり、宣言していなくても、多様性は前提としてあるものでした。私たちは、とにかく人がビジネスをする上で違いを生むと信じています。ひとりひとり違った人が一緒に働くからこそ、何かが生まれるのだと思います。

白澤:違いを大切にするための取り組みの第一歩として、LVMHが全世界で始めたことが、「アンコンシャスバイアス・トレーニング」です。これは、誰しもが生活の中で無意識的にバイアスを持っているということを意識して、バイアスがどのような時に自分の行動に影響を及ぼすのか、悪いバイアスがかからないようにするには仕事をどう見直していくのかを学んでいくトレーニングです。他にも、女性のエンパワメントに関して、「2020年までに(グローバルの)最高経営層の男女比率を50:50にする」というスローガンを掲げ、2019年の時点で、女性の比率を20数%から44%まで引き上げることに成功しました。(ちなみに日本での女性管理職比率は50%を超えています)

白澤:さらに、日本ならではの取り組みとして、就業規則の見直しを行いました。たとえば同性カップルの社宅について、今までは特例的なものとして対応してきました。しかし、このような対応は明文化されておらず、同性パートナーを持つ社員の方から会社に対して申告がないと物事が起こらない状態でした。これでは、なんとなく寛容な雰囲気はできていても、社員の負担が大きくなってしまいます。

白澤:私たちは職場における良い雰囲気の醸成や、多様性に寛容な態度だけで満足せず、明文化された形で多様な家族の形に対応できるように、はじめから文章や制度で考えを示しておくことが重要だと考えています。なので、今までなんとなく当たり前のこととしてやってきたことを、これからはしっかり文章にしようという取り組みをしています。

LVMHの白澤さん

「あ、言っていいんだ」という安心感を持てる環境づくり

──そのような取り組みを導入してから、社内に変化はありましたか?

白澤:LGBTに関して、就業規則で明文化した際は、当事者従業員から「すごく嬉しい!」という声が多くあがりました。「自ら困っていると言えてなかったが、会社から表明をしてくれたことはとてもありがたい」という声を聞いて、当事者からの声がないからといって「このままでよし」としてはだめだと反省しました。

矢寺:とはいえ元々、LVMHで働く上で「会社にバレたら、昇進や異動に影響するのではないか」などの恐れを抱えている社員は少なかったと思います。多様性が当たり前の文化は以前から根付いていたので、自分らしく働きやすい環境は「なんとなく」前からあったように感じます。ですが、取り組みを明文化することで、「なんとなく」から「確実」に、近づけけるのではないかと思います。

白澤:会社から積極的に働きかけることで、社員が雰囲気を察して周りに合わせるのではなく、「あ、言っていいんだ」という安心感を持てる環境を作れるかが大切です。形にすることで、LVMHで働いていてよかったと思ったり、安心できたり、会社に誇りを持てたりすることに繋がる気がします。

LVMHの矢寺さん

大きなグループだから、努力すればチャンスは無限にある

──どんな点が会社・職場・仕事の魅力だと考えていますか?

矢寺:ビジネスの幅が広いところは、他社にないユニークなところだと思います。また、私たちの仕事は、様々なニーズを持った方に対面で物を売るビジネスなので、職場では「人」をみつめることがとても大切にされています。それが社員という「人」を大切にすることにも繋がって、社内でもいろいろな発想や考えを柔軟に受け入れられる会社としての精神の源になっていると思います。

白澤:私はLVMHに勤めて17年になります。なぜこんなに長くいるのかというと、働いていて、自分の取り組んでいることに飽きたことがないからです。LVMHはいろいろなチャンスがあって、新しく望んだこともそれに見合う努力をすれば実現できる環境です。私の子どもが小さかった時も、限られた時間に合わせた働き方を自分で選ぶことができました。単体の会社ではなくグループならではの選択肢の広さもありますし、望めば自分で切り開ける環境があるので、やりたいことがたくさんある人にとっては、とても面白い会社だと思います。

──今回LGBT仕事博に参加する理由やきっかけをお聞かせください

白澤:ダイバーシティに関する日本ならではの取り組みを始めたのは去年からでして、何ができるか考えているときにLGBT仕事博を知り、ぜひ出たいと思いました。JobRainbow代表の星さんの考えに共感していて、私たちも、企業がLGBTフレンドリーかどうか「だけ」では職場を選んでほしくないと思っています。

白澤:たとえば、女性であるとか、結婚しているとか、年齢とかは本来仕事を選ぶ上で支障でもなければ、特別扱いされることでもないはずではないでしょうか。一人一人が自分のやりたい仕事や夢の実現ができるかどうかを軸にして職場を選んでほしいですし、その方のやりたいこと・夢・価値観と、私たちの提供できる環境がマッチするかということが、一緒に働く上でいちばん大事なことだと思います。
LGBTフレンドリーな環境は会社にとって当然のこととした上で、求職者一人一人の人生とそのために企業ができることや、反対に企業として求めることとのマッチングを目指しているのが仕事博だと聞いて、その思いに強く共感し、ぜひ参加したいと思いました。

白澤:また、仕事博を通してLGBT当事者の方を過剰に意識した採用を行なっていきたいというわけではなく、私たちの企業のありのままをより多くの人に伝えたいという思いもあります。多様性が当たり前な環境や、私たちの考えの存在を曖昧にせず、積極的に声を上げることでこういう企業ややり方もあるんだなと多くの人に伝えられれば、すべての人が自分らしくはたらける社会づくりに少しでも貢献できるのではないかなと考えています。

インタビューに答える矢寺さんと白澤さん

LGBTフレンドリーだから、ではなく、やりたいことを見つけに来て

──仕事博の参加者へメッセージをお願いします。

白澤:仕事博の当日、私たちのブースには実際にLVMHで働くLGBT当事者やアライのみなさんのロールモデルになるようなお話ができる従業員を呼んでいます。当日来る従業員の中でもいろいろな種類の仕事や、キャリアの作り方があるので、LVMHにおけるキャリアの多様性を見ていただける機会にもなればと考えています。

矢寺:「LGBTフレンドリーだからこの会社にしよう」というより、やりたいことを見つけて会社を選んでほしいです。私自身も当事者で、以前はわからないように演じていた時期もありましたが、今では演じなくても大丈夫です!LVMHは安心して自分のパフォーマンスを発揮できる場所です。究極的には、「セクシュアリティは仕事をする上で関係ないよね」と思えるようになってくれたらなと思っています。

白澤:私たちも参加者のみなさんとの会話の中でなにが生まれるか楽しみにしています。初対面なので難しいこともあるかもしれませんが、「LVMHはこんな企業理念、価値観がある会社です!」って、私たちのありのままを見てほしいです。みなさんもぜひ、ありのままでお越しください。

JobRainbow編集部から

LVMHのみなさんと話す中で、「セクシュアリティは仕事をする上で関係ない」という言葉には、私自身ハッとさせられました。人が企業に過剰な気を使わずに、企業が人を特別視せずに、お互いが対等にありのままでマッチングすることがお互いの幸せに繋がるのだと気づくことができました。

人を大切にすることでいろいろな発想や考えを柔軟に受け入れてきたLVMHの思いは、「People Make the Difference」(人が違いを生む)という基本理念に強く表れていると思います。違いを大切にするためにも、LGBT当事者が安心して働けるように取り組みに力を入れているのだと改めてわかりました。 仕事博の当日は、LGBT当事者やアライの社員の方の生の声が聞けるチャンスもあります!

LVMHの安心して自分らしく働ける文化や、幅広い選択肢に魅力を感じたら、ぜひお話してみてください。

仕事博で募集する職種

  • 募集対象:新卒・中途
  • 職種:販売職
  • 業務内容:製品を販売するということだけではなく、ブランドを象徴するアンバサダーとしての役割を担っていただきます。お仕事を通して、販売力だけではなく、探求心、対応力、達成意欲、そして相手の立場に立って考え、行動するという高いホスピタリティ精神を身に着けることが可能です。
    -LVMHグループ各メゾン各店舗にて製品の販売・接客
    -商品の検品やディスプレイ
    -修理受付業務
    -顧客管理、在庫管理などの販売付帯業務 等
  • 採用サイトはこちら

法人名 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン株式会社
設立 1987
従業員数 7200
業務内容 ラグジュアリー
企業HP https://www.lvmh.co.jp/
本社 東京都千代田区平河町2-1-1

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