デザイナーからゲームプランナーへ、新たな挑戦で見つけた自分らしい働き方【株式会社テクロスホールディングスインタビュー vol.1】

株式会社テクロスホールディングスは、ゲーム開発・運営事業を手掛ける企業です。
同社はゲイ向けソーシャルゲームの市場を確立した『クレイヴ・サーガ 神絆の導師』を生み出すなど、社員自身の経験や価値観も企画づくりに活かされています。感情を動かすコンテンツづくり」を大切にしており、多様な価値観や感性を持つ社員が活躍しています。
セクシュアリティではなく、一人の人間として向き合ってくれる。そんな同社のカルチャーを探るべく、今回JobRainbow経由でご入社されたUさん、Iさん、そしてお二人を採用された浅井さんにお話を伺いました。
今回は第一弾として、昨年ご入社されたUさんのインタビューをお届けします。
「絵を描く」だけではない、新しいキャリアを探していた
−まずは簡単なプロフィールと過去・現在のお仕事について教えてください。
Uさん:現在は「クレイヴ・サーガ」のゲームプランナーとして働いています。
ゲームプランナーとは、ゲームのキャラクター設定やシナリオ、イベント企画などを考えたり、それをクリエイターへ伝えるための指示書を作成したりする仕事です。ユーザーの皆さんが「こんなストーリーが見たい」「こんなキャラクターが欲しい」と思うものを企画する仕事ですね。

前職はゲーム会社やフリーランスとして、デザインやイラスト制作をしていたんです。プランナーという仕事は、今の会社に入って初めて経験しました。
−なぜ未経験のプランナー職へ挑戦しようと思ったのですか?
Uさん:きっかけの一つはAIですね。AIがどんどん普及していく中で、自分のイラストレーターとしての価値について考えるようになったんです。
もちろんAIは便利ですし、良い技術だと思っています。でも、その中で「自分だからできることは何だろう」と考えるようになりました。絵を描くこと以外にも、自分の経験やスキルを活かせる仕事に挑戦したいと思ったんです。
「ゲイであること」を活かせる場所を探していた
−JobRainbowに登録されたきっかけを教えてください。
Uさん:当時の自分には、自信を持てるものが二つありました。
一つはデザイナーとしての経験。もう一つは、自分がゲイであることです。でも、その自信を仕事で活かせる場所って意外と少ないんですよね。
転職活動をしている時に「ゲイ 転職」で検索したら、最初に出てきたのがJobRainbowでした。「こういうサービスもあるんだ」と思ったのが最初の出会いでした。
テクロスホールディングスとの出会いは、JobRainbowでスカウトをいただいたのがきっかけです。正直、不安もありました。30代を過ぎて未経験の仕事に挑戦するわけですから。
でも「できるかどうか分からないけれど、新しいことに挑戦してみたい」という気持ちの方が大きかったんです。
−面接ではご自身のセクシュアリティについてもお話しされたんですか?
Uさん:はい。自分がゲイであることや、それまでの経験、仕事に対する考え方について率直にお話ししました。
転職活動って、自分をよく見せようとしたり、無難な受け答えをしようとしてしまうこともあると思うんです。でも浅井さん(Uさんの上司/「クレイヴ・サーガ」責任者)との面接では、「こういうことを考えている人間なんです」ということを自然に話せたんですよね。
ゲイであることそのものというより、「自分が何を考えていて、どんなことを大切にしているか」を見てくれていた気がします。今振り返ると、あの時に自分のことを隠さず話せたから採用していただけたんじゃないかなと思っています。
セクシュアリティではなく、一人の人間として向き合ってくれる
−実際に入社してみて、働きやすさはいかがですか?
Uさん:すごく働きやすいですね。うちの会社にはLGBTQ+当事者もいますし、そうでない方もいますが、誰かをセクシュアリティで判断するというより、「その人自身」として向き合う文化があるんです。だから、自分がゲイであることを話しても、必要以上に気を遣われたり、特別扱いされたりすることがありません。
一方で、自分の経験や価値観を仕事に活かせる場面はたくさんあります。例えば企画を考える時も、「こういう気持ちになる人がいると思う」「こういう表現の方が伝わると思う」といった意見を、ひとつの視点としてきちんと受け止めてもらえるんです。
前職でもカミングアウトはしていましたが、正直なところ仕事に活かせる場面はほとんどありませんでした。否定されるわけではないけれど、「そうなんですね」で終わってしまうことが多かったですね。
今は、自分がこれまで感じてきたことや考えてきたことが、企画づくりの中で価値になる。LGBTQ当事者として感じてきたことも、その一つの視点として受け止めてもらえる。それが今の職場の良いところだと思います。先輩や同僚もそれをちゃんと聞いてくれるので、「自分らしく働けているな」と感じます。

「決める側」になって初めて見えた景色
−転職して最も大きく変わったことは何でしょうか。
Uさん:意思決定する立場になったことですね。
デザイナー時代は、「これも良いですよ」「こちらもどうですか」と選択肢を提案する立場でした。アイデアを形にすることが仕事だったんです。
でもプランナーは違います。ユーザーにどんな体験を届けるのか、どんなキャラクターやストーリーを作るのか、「何を作るか」を決める仕事なんです。「なぜそれを作るのか」「ユーザーは何を求めているのか」を考えなければいけない。それまでの自分の考え方をアップデートする必要がありました。
−新しい環境での、慣れない仕事。正直大変ではありませんでしたか?
Uさん:正直、とても大変でしたね。自分の判断で物事を決めることには責任も伴いますし、「本当にこれでいいのか」と悩むこともたくさんありました。ただ、今振り返ると、その経験があったからこそ見える景色が増えたと思っています。
以前はデザイナーとして、作る側の気持ちしか分かりませんでした。でも今は、企画を考える人の気持ちも分かるし、それを形にするクリエイターの気持ちも分かる。上流工程と下流工程、両方の視点で仕事を見ることができるようになりました。だから転職して一番良かったことは、職種が変わったことではなく、自分自身の視野が広がったことかもしれません。
新しい環境に飛び込むのは勇気がいりますし、最初は苦しいこともあります。でも、その先には今まで知らなかった考え方や価値観との出会いがある。それを実感できたことが、私にとってはとても大きな財産になっています。
責任を持つことって、自分の思いに責任を持つことだと思うんです。「こういう体験を届けたい」「こういうストーリーを見てもらいたい」という思いがあって、その思いを形にするために意思決定がある。もちろん怖さもありますが、自分の考えや思いを作品として届けられることは、すごくやりがいがありますね。
「自分らしさ」を隠さなくていい
−最後に、JobRainbowを利用している方へメッセージをお願いします。
Uさん:仕事は人とのつながりだと思っています。だから、自分の気持ちを大切にしてほしいです。
LGBTQ+当事者の方は、転職活動で自分のことを隠したくなることもあると思います。でもJobRainbowに求人を掲載している企業では、むしろ自分の経験や想いを話した方がいい。あなたの経験・観点を必要としている企業が揃っているからです。
私自身、今の会社と出会えたのはJobRainbowがあったからだと思っています。だから、自分だからこそ持っている経験や価値観を大切にしてほしいですね。
編集後記
「ゲイであることを隠さなくていい」。
それは決して特別扱いされることではなく、一人の人間として尊重されること。
Uさんのお話からは、自分らしさを活かしながら新しい挑戦を続ける姿勢と、それを支えるテクロスホールディングスの企業文化が伝わってきました。
次回は、同じくJobRainbow経由で入社されたIさんへのインタビューをお届けします。
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