飾らない自分で話せた面接が、人生を変えた。「理解されない」と思っていた私が、ありのまま働ける場所に出会うまで【株式会社テクロスホールディングス インタビュー vol.2】

株式会社テクロスホールディングスは、ゲーム開発・運営事業を手掛ける企業です。
同社ではゲイ向けソーシャルゲーム『クレイヴ・サーガ 神絆の導師』をはじめ、多様な価値観や感性を活かしたコンテンツづくりを行っています。
今回はJobRainbowを通じて3年前にテクロスホールディングスへ入社後、現在は管理職としても活躍するIさんに、転職活動当時の想いや現在の働き方についてお話を伺いました。
デザイナーからゲームプランナーへ、新たな挑戦で見つけた自分らしい働き方【株式会社テクロスホールディングスインタビュー vol.1】
学生時代から憧れていたゲーム業界へ
−まずは簡単なプロフィールと過去・現在のお仕事について教えてください。
Iさん:Iと申します。現在33歳で、セクシュアリティはゲイです。今はテクロスホールディングスでゲームプランナーやシナリオディレクションの仕事をしています。
学生時代からずっとゲーム業界に憧れがありましたが、当時はご縁がなく、卒業後はITエンジニアとしてSESの会社で働いていました。金融系システムの運用などを担当していましたね。
漠然と憧れはあったものの、ゲーム業界は専門性が高いので、「今さら転職するのは難しいかな」と思っていました。半分くらいは昔の夢になっていたと思います。
「ゲーム」「ゲイ」「転職」で見つけた求人
−半ばあきらめかけた夢…そこからどのように、このお仕事に至ったのでしょうか。
Iさん:本当に何気ないきっかけなんです。
「ゲーム業界の求人ってあるのかな」「自分のセクシュアリティに関わるゲームってあるのかな」
そんな気持ちで検索していた時に、テクロスの求人を見つけました。
実は、その求人を見つけたときはJobRainbowに登録していたわけではなくて、検索エンジンに「ゲーム」「ゲイ」「転職」みたいなワードを入れたところJobRainbowの求人が上位に上がってきて…それで、辿り着きました(笑)。
面接で感じた「この会社は違うかもしれない」
−入社の決め手は何だったのでしょうか。
Iさん:面接でした。当時の面接官が、今も一緒に働いている浅井さんだったんです。
他社の面接だと、「あなたの強みは何ですか?」「自己PRをしてください」というような、ある意味で“評価される場”という印象が強かったんですよね。自分が本当に思っていることを話すのではなく、面接官が持っている”欲しい答え”を当てなきゃいけない。そんな気がしていました。
でも浅井さんとの面接は全然違っていて…「お互いを理解する時間にしましょう」というスタンスだったんです。
なぜ応募したのか。
どんなゲームが好きなのか。
どんなキャラクターに魅力を感じるのか。
そういう会話をたくさんしてくれました。試験を受けている感覚ではなくて、一緒に働けるかどうかを対話しながら確かめている感じでしたね。だから私も飾らずに、本音で話すことができました。「あ、この会社なら価値観が合いそうだな」そう思えたことが入社の決め手でした。

面接で感じた印象は、入社後も変わらなかった
−実際に入社してみていかがでしたか?
Iさん:結論から言うと、本当に入社して良かったと思っています。
もちろん仕事なので大変なことはあります。新しく学ぶことも多いですし、自分のスキル不足を痛感する場面もありました。ただ、それはあくまで仕事上の話であって、会社や職場に対する違和感はほとんどありません。
面接の段階でかなり深く対話をしていただいていたからこそ、入社後も「聞いていた話と違う」とか、「こんな会社だと思わなかった」ということがほとんどなかったんです。
むしろ面接で感じた印象そのままの会社でした。面接のときに感じた「人をちゃんと見てくれる会社なんだな」という感覚が、今も変わらずあります。
−前職ではクローズドだったセクシュアリティも、現在はオープンにして働かれているそうですね。
Iさん:はい。入社時から全社員に対してオープンです。
これは、「カミングアウトしなければいけない会社」という意味ではありません。話したい人は話せばいいし、話したくない人は話さなくていい。その選択は本人に委ねられています。ただ、恋愛の話も、将来の話も、ありのまま話せる。仕事以外の部分で気を張らなくて良いというのは、想像以上に働きやすさにつながっていると思います。
以前の職場も人間関係が悪かったわけではないんです。むしろ優しい方ばかりで…。ただ、「恋人はいるの?」「結婚は?」といった何気ない会話のたびに、どこまで話すかを考えなければならなかった。
相手に悪気はないと分かっているけれど、でもそのたびに少しだけ気を遣う。その積み重ねが意外とストレスだったんですよね。今はそういうことがありません。
「ゲイだから理解されない」と思っていた
−今の職場で働く中で、価値観の変化はありましたか?
Iさん:ありました。
実は以前の私は、「ゲイだから理解されない」「異性愛者には僕の気持ちは分からない」。そう思っていた部分があったんです。
もちろん、過去に嫌な経験がなかったわけではないので、実際に理解されづらいことも多いとは思います。でも今振り返ると、自分自身も必要以上に人をセクシュアリティで分類していたのかもしれないと思うんですよね。男性か女性かの二元論ではなく、ゲイか、そうでないかの二元論。
「この人はゲイじゃないから話しても意味がない」そんなふうに決めつけてしまって、自分自身が本音を話そうとしてこなかったのではないか。今ではそう思うこともできるようになりました。
−考え方が変わったきっかけは何だったのでしょうか。
Iさん:今の職場で、本当にいろいろな人と接したことですね。クレイヴ・サーガのチームにはLGBTQ+当事者もいますし、ヘテロセクシュアル・シスジェンダーの方もいます。管理部門には女性社員もいます。でも、誰も「あなたはゲイだからこうだよね」とか、「私は異性愛者だから分からない」とは言わないんです。それぞれが一人の人間として関わっている。
私がよく例えるのは「右利きと左利き」です。普段は誰も意識しませんよね。でも例えばハサミや改札機みたいに、左利きだと少し使いにくい場面がある。そういう時に「あ、こっちの方が使いやすいよ」と自然に配慮する。だからといって、「左利きの人たち」「右利きの人たち」でグループ分けしたりはしない。
セクシュアリティもそれに近い感覚だと思うんです。普段は特別視しない。でも必要な時には自然に理解し合う。今の職場にはそういう空気があります。
だから今は、セクシュアリティを理解すること以上に、その人自身を理解しようとすることの方が大切なんじゃないかと思うようになりました。
「ゲイだから」ではなく、「あなたはどんな人なのか」。
その視点を持てるようになったことが、私にとって一番大きな変化かもしれません。
これから就職・転職を考えている人へ
−最後に、就職・転職活動中の方へメッセージをお願いします。
Iさん:ぜひ、飾らない自分の気持ちを大切にしてほしいです。
就職・転職活動って、どうしても良く見せようとしてしまうと思うんです。でも無理に飾ると、入社後に理想と現実のギャップで苦しくなってしまうこともあります。
だからこそ、そのままの自分を見てくれる会社と出会ってほしい。そして、そのままの自分で話せる面接をしてほしい。
私にとってテクロスホールディングスは、そんな会社でした。
編集後記
「LGBTQだから採用された」のではなく、「自分らしく話した結果、価値観の合う会社と出会えた」。Iさんのお話からは、そんなメッセージが伝わってきました。
誰かの期待に合わせて自分を作るのではなく、ありのままの自分を受け止めてくれる環境を探すこと。
それが、自分らしく働くための第一歩です。
ぜひ、求人サイトJobRainbowやしごとEXPOであなたらしく働ける会社を見つけてみてください。
「なかった市場をつくる」クレイヴ・サーガ誕生秘話と、ゲイ向けエンタメへの挑戦【株式会社テクロスホールディングス インタビュー vol.3】
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