LGBTフレンドリーな会社だけに絞らない!【LGBT就活・転職ガイド 5-1】

ライター: JobRainbow編集部
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エントリーする企業にこだわりすぎないこと

「自己分析も企業研究もしっかりしてきたのに就活・転職がうまくいかない」となげく人の失敗の原因のひとつに「エントリーする企業を厳選しすぎていること」が挙げられます。例えば就活では、2020年卒の学生を対象とした調査によると、学生一人あたりの平均エントリー数は28社。いくら売り手市場とはいえ、エントリーシートを通過後さらに面接で絞り込まれ、内定が出る学生はほんの一握りです。大企業ともなれば、倍率が1000倍以上になるところもあるのです。

気に入った企業にこだわりすぎたり、好きな業界だけに絞りすぎてしまうと、もしその業界・企業に向いていなかったときに「全落ち」してしまう危険性をはらんでいます。やり直そうと思ったときには「すでに候補の企業のエントリー受付は締め切られていた」という最悪の事態にもなりかねません。

また、幅広くエントリーをしておくことで、自分の気付かなかった適性を見つけられたり、選考を通じて意外な企業の一面を知り、志望度がグッと上がるケースも見てきました。少しでも気になる企業にはできるだけ多くエントリーしてみましょう。

LGBTフレンドリーな企業にエントリーを絞り過ぎない

中には、やりたい仕事、向いている職種を考える前に、「LGBTフレンドリーな企業だけしかエントリーしない」と決め込んでしまうLGBT就活生・転職活動者もいますが、得策とは言えません。もちろん、LGBTフレンドリーかどうかという条件的な要素も、仕事を選ぶうえで重要な判断軸のひとつです。

しかし、あくまで条件面の一つにすぎず、キャリアプランとライフプランも視野に入れ、こだわり過ぎないことがポイントです。

なぜなら、前のコラムでも述べてきたように、LGBTに取り組む企業は年々増えていることや、LGBTに配慮していても、LGBTフレンドリーだと表明しない企業もあることから、”今”LGBTフレンドリーか否かで絞ることが、自らのやりたいこと、向いていることのチャンスを狭めてしまうことにもつながるからです。

もし興味をもっている企業がLGBTフレンドリーだと表明していなくても、選考中に取り組みを確かめたり、入社後に希望を伝え、対応をお願いすることもできます。また、他のコラムでは入社してから職場の環境を変える方法を紹介しています。ダイバーシティの取り組みからも、企業の柔軟性を推測することができます。エントリーの段階ではLGBTフレンドリーでないことを理由に、一人ひとりの叶えたい夢、希望のキャリアプラン、ライフプランを狭めないでほしいです。

Q.「LGBTフレンドリーだから」が志望動機のアピールになりますか?

LGBTフレンドリーかはあくまで働くうえでの条件の一つであって、その企業を志望する理由としては弱い、ということを心に留めておいてください。C3でも述べたように、LGBTフレンドリーな企業だからといってLGBTを優遇して採用することはなく、知りたいのは貴方が自社で活躍できる人材かどうかです。

たとえば、次の志望動機を読んだ採用担当者は、どう感じるでしょうか。

私はLGBTフレンドリーである御社に魅力を感じたため、志望しました

きっとこう思うのではないでしょうか。

「LGBTフレンドリーな企業なら、うちでなくてもいいのかな」
「うちの会社ではやりたいことはないのかな」

採用担当によってはいきなり条件面の話をされたと感じ、「給料が高いから志望しました」と言われるのと似た印象を受ける人もいます。伝えてはダメ、と言うわけでは決してありませんが、プラスの評価につなげるための伝え方をチェックしましょう。

これまでLGBTであることを理由に、つらい思いや傷ついた経験がある人こそ、LGBTフレンドリーな環境が魅力的に映ることもあるのだと思いますが、志望動機のメインは受け身にならず、積極的にやりたいこと、達成したい目標をつたえるようにしましょう。

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