社内コミュニティのつくり方・ルールとは【LGBT就活・転職ガイド8-6】

ライター: JobRainbow編集部
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3種類(LGBT/LGBT+アライ/アライ)のコミュニティがある

LGBTが働きやすい環境づくりに取り組むのは、LGBT当事者だけではありません。

LGBTを理解し支援する人のことを、アライ(Ally)といいます。英語のアライアンス(Alliance:同盟、提携)が由来となっています。マイノリティであるLGBTにとって、アライは心強い味方です。

「LGBTの当事者なのに、アライだと表明してもよいのか」「どんなことをすればアライなのか」と思う人もいるかもしれませんが、LGBTの当事者であっても自分以外のセクシュアルマイノリティのアライになることができますし、アライになるために特別な資格は必要ありません。多様なセクシュアリティの価値を理解し向き合う姿勢があれば、だれでもアライです。女性や障がい者、外国人といったLGBT以外のマイノリティに対しても、アライという言葉を用いて支援の立場を表すことがあります。

近年、アライやLGBT当事者から構成される社内コミュニティをつくることで、LGBTが働きやすい環境づくりに取り組む企業が増えています。社内コミュニティには3種類あります。

  1. LGBT当事者だけのコミュニティ(=LGBTコミュニティ)
  2. LGBT当事者とアライからなるコミュニティ(=LGBT+アライコミュニティ)
  3. アライだけで構成されるコミュニティ(=アライコミュニティ)です。

この中には、企業公認のコミュニティと、非公認のコミュニティがあります。

活動目的は、職場の具体的な制度改善から、当事者の居場所づくりや勉強会といったソフト面を重視したものまで、多岐にわたります。取り組みが活発な企業では、目的別にいくつもの社内コミュニティが存在しているところもあります。

ときには、社外のコミュニティと交流することもあります。

Q. コミュニティに興味があります。自分でつくることはできますか?

入社した企業にすでにコミュニティがある場合、興味があればぜひ参加してみるとよいですし、コミュニティがない場合は、自分で立ち上げることもできます。その際の最初のハードルは、コミュニティメンバーを見つけること。LGBTがカミングアウトしないとわからないように、アライも見た目ではわかりません。働くなかで出会った当事者や理解者を誘ったり、人事に相談してみたり、なかには全社員にメールを送りメンバーを募る人もいます。

企業公認のコミュニティにしたいときは、活動定義を策定し、企業にコミュニティ設立の申請を出す必要があります。企業によっては、部費や場所提供などのサポートが受けられることもあるので、非公認にするメリットがないならば、公認を申請してみることをおすすめします。ある外資系の企業では、役員がさまざまなコミュニティのスポンサーになって支援するという制度もあります。

非公認コミュニティのメリットは、企業活動とは別に、プライベートに近いサークルとして安心して集まりやすい点です。まず非公認コミュニティをつくり、公認が必要になったときにあとから申請を出すこともできます。

セクシュアリティというセンシティブな部分でのコミュニティだからこそ、あらかじめ運営ルールをつくっておくことも大切です。下記に紹介するコミュニティルールの例を参考にしてください。

LGBTQ+アライコミュニティのためのルール

皆さんがコミュニティを新しく作ったり、運営側になった際に使える「LGBTQ+アライコミュニティのためのルール」を共有します。ぜひ活用してください。

1. コミュニケーションルール

  • プライベートな話は無理に聞きださない、言わせない。
  • 「男女」の2つで分けた話になっていないか、「恋愛」が共通の話題だと決めつけていないか、一呼吸おいて考えよう。Xジェンダーアセクシュアルもいる。
  • 間違うのは当たり前。何か間違った言動をしたと思ったら素直に「今の大丈夫だった?」と確認し、謝ろう。

2. アウティングを避けよう

  • アウティングを避けるため、すべて”ここだけ”の話にするという心理的安全を確保する。コミュニティ内で聞いた話を他の場所でしない、許可なく撮影、録音、不特定多数がみるSNSには情報を掲載しない。掲載する場合は、個人が特定されないように配慮する。
  • 場所の選定に気をつける。オープンなスペースではなく、クローズドな場所でMTGを行う。LGBT当事者だけの集まりの場合は、それが周りに公開されないようよう気をつける。また、飲み会や打上げなどはなるべく個室の居酒屋などにし、誰でもトイレがあるところを選ぶ。

3. 使ってはいけないことば、気をつけるべきことば

ここで紹介するものは、差別用語であったり、特定のセクシュアリティを無視することばづかいです。

必ずしもすべての当事者が不快に思うわけではないですが、誰も不快にならないことば選びのほうが安心。なお、△のものは、相手にはっきり確認をとったうえであれば問題ありません。

1:使ってよい言葉といけない言葉

×
ビアン、レズビアンレズ
ゲイ、ホモセクシュアルホモ
バイセクシュアルバイ
オネエ、こっち系、オカマ、オナベ、両刀

2:決めつけを行うもの

×
さんちゃん、くん
配偶者、パートナー、恋人旦那さん、奥さん、彼女、彼氏
あの方、あの人彼、彼女
  • 確証がない場合は、「さん」などの中性的な表現が望ましい。または集まりの際に、冒頭の自己紹介で当日呼ばれたい名前や呼ばれたい性別(彼・彼女)を各自伝える時間をつくるのも良い。
  • 相手やそのパートナーの性自認・性的指向などを決めつけない。
  • 相手が望んでいない三人称を使うのは、相手の性自認の無視や決めつけになる。確証がない場合、「あの人」等の中性的な三人称が望ましい。

3:その他

×
セクシュアリティ、性的指向、性自認など性癖
女性、男性トランスジェンダーの女性、男性
性別適合手術性(別)転換手術(×ではないが△)
  • 人によって異なるが、基本的には性自認の性別と同じように扱われたいと当事者は望んでいる(例:戸籍の性が女性・性自認が男性の人は、シスジェンダーの男性と同じように扱われたいことが多い)。したがって、トランスジェンダーであることが重要でない文脈で「トランスジェンダー男性/女性」とわざわざ「トランスジェンダー」をつけるのは、「第2の男性/女性」と言っているように受け取られてしまいかねない。
  • 性別適合手術は、出生時に割り当てられた性(≒身体の性)を心の性に適合させるもの。性自認を転換させるものではない。

POINT

  • 多様なセクシュアリティの価値を理解し向き合う姿勢があれば、LGBTであってもそうでなくても、だれでもアライを表明できる
  • コミュニティをつくる場合は、自分から積極的に動こう

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