レズビアンを描いた作品まとめ【映画・ドラマ・マンガ】

ライター: JobRainbow編集部
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みなさんは恋愛作品といったらどのようなものを思い浮かべるでしょうか。

男性と女性の恋愛作品を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実はそれだけではありません。LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーの頭文字をとったセクシュアリティの総称)を描いた作品も多く存在します。

その中で、レズビアンとは、性自認(自分で認識している性)が女性で、性的指向(好きになる性)が女性に向くセクシュアリティを指します。

現在、「レズビアン 作品」と検索すると、多くのアダルト作品がヒットしてしまいますが、そのようにアダルト作品として商品化されてしまったレズビアンというのは本来のレズビアンの姿とはかけ離れた描かれ方をしているものが多いです。

このような現状は、レズビアンが偏見にさらされてしまう原因にもなっており、今回はそのような偏見払拭のためにも、JobRainbowオススメのレズビアン映画・ドラマ・漫画を紹介していきます。

本来のレズビアンを描いた作品の中には、同性愛者としての葛藤を描いた作品から、異性愛を描く作品と同じようにロマンティックで誰もがキュンとしてしまうような作品まで、レズビアン当事者でなくても、レズビアンでも楽しめるものが多々あります。

「レズビアンって性的なイメージが…」という方にも是非見ていただきたいです。

レズビアンというセクシュアリティについて詳しく知りたい方は
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【映画編】海外映画から日本の作品まで!

映画編では、洋画から邦画までJobRainbowのオススメを紹介します。Netflix等の動画配信サービスで観ることができる映画も紹介するので、参考にしてみてください。

1. キャロル

物語の舞台はニューヨーク。1951年のクリスマス前。ジャーナリストになる夢を叶えるためにマンハッタンに出てデパートで玩具売り場のアルバイトをしていたテレーズと、貴婦人キャロルの切なくも美しい恋の物語です。

この作品では、最初男性と結婚していたキャロルがテレーズと愛を育んでいく、そんな女性同士の恋愛が描かれています。

ただ「女性同性愛」を描いているのではなく、愛についてだったり、夢や人生への葛藤だったり、私たちが生きている中でぶつかるであろう事柄についても深く描かれていてとても心に沁みる作品になっています。

2. アンダー・ハー・マウス

多くの女性と自由に関係をもつ大工、ダラスと、婚約者のいる中、ダラスの魅力に圧倒されていくファッション誌の編集者ジャスミンとの情熱的な愛の物語です。

ベッドシーンがかなり多く、モザイクによる修正もかなりかかっているので、そう言った過激な表現が苦手な方は注意が必要です。ですが、この作品は決して「アダルト映画」ではありません。彼女達のベッドシーンはたしかに過激なシーンが多いですが、しかし決してそれは視聴者を満たすために作られたものではなく、そこから感じる二人の熱い思いや葛藤、どことない切なさを感じることができ、その迫力には圧倒されてしまいます。

またレズビアンだけでなく、この映画で誰もが一度はダラスの魅力に惚れこんでしまうこと間違い無しだと言い切れてしまうほど、強く、美しく、レズビアンの恋模様を演じきっているダラス役のエリカ・リンダーも本作の魅力です。

3. アデル、ブルーは熱い色

2013年5月23日に第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映され、最高賞であるパルム・ドールを獲得した作品。

文学を愛し、熱心に勉強に励む高校生のアデルは、青い髪の美大生エマと運命的な出会いを果たし恋に落ちます。この作品では過激な性愛描写がされていますが、そこが見どころというよりは、青年期の真っただ中である2人の感情の大きな移り変わりです。多くの方が、この儚い恋に共感できたり、懐かしさを感じたりすることができると思います。ある意味、青春映画ともいえるかもしれません。

撮影は非常に長い時間をかけて行われたそうで、アブデラティフ・ケシシュ監督のこの作品に対する熱が伝わってきます。

4. Go!Go!チアーズ

レズビアン疑惑をかけられた高校生チアリーダー、メーガンが強制的に入れられた「同性愛矯正施設」の中で、さまざまな人との出会いを通して自分のセクシュアリティを自覚してゆく、コメディ映画です。

皮肉的っぽいステレオタイプ表現や、「同性愛矯正施設」内での滑稽な教育方法などを通して作品が伝えようとしている90年代の社会に向けたメッセージを感じることができると思います。

当時の映画独特の雰囲気と、LGBTと保守派についてのコミカルな描写が見どころです。また、主人公は現在大人気ドラマ「オレンジ・イズ・ニューブラック」でこちらもユーモアたっぷりのレズビアン役を演じるナターシャ・リオンが演じており、本作品では彼女の持つ独特の才能を再確認することができます。

5.  RENT

1996年上演されたブロードウェイ・ミュージカルが2005年に映画化されました。

この映画では、レズビアンのみならず、ゲイやトランスジェンダー、ヘテロセクシュアルなど、様々なセクシュアリティを持った人物が登場し、貧困や薬物、病気によって死と隣合わせになった者、夢から挫折しそうになった者、セクシュアルマイノリティとして生きる者など、様々な境遇をもった若者たちが仲間や恋人と助けあいながら懸命に生きる姿が描かれています。

私は一度、ミュージカル版を観劇したことがありますが、迫力のある素晴らしい音楽と、若者たちが悩み苦しみながら現実に立ち向かうその姿に、思わず涙が溢れてしまいました。日本でもミュージカルは度々上演されていて、毎回満員の大人気ミュージカルです。

6. 月の瞳

クリスチャンで神話学を教えるカミールと、サーカスダンサーのペトラが繰り広げる爽やかな愛の物語です。キリスト教についても深く描かれているので、単なる恋愛映画としてではなく、宗教とLGBTについても考えられる作品となっています。

美しいBGMも見所で、二人の恋愛模様の美しさをより引き立たせています!

7. カランコエの花

今話題の女優、今田美桜が主演を務めるこの映画。とある高校2年生のクラスが「LGBTについて」の授業を受けることになり、それがきっかけに「うちのクラスにLGBTの人がいるんじゃないか?」と生徒たちの日常に波紋が広がっていきます。

たった39分の短い映画ですが、当事者は何を考え、思っているか、当事者の葛藤や、当事者を取り巻く環境がリアルに描かれています。「私の周りにはLGBTの人はいないだろう」とか「異性愛が普通なんだ」と思っている方にこそ、見てほしい映画です。

8. マリーアントワネットに別れを告げて

フランス革命を舞台に、マリー・アントワネットに思いを寄せる朗読係、シドニーの目線から見た宮廷の様子が描かれている作品です。第62回ベルリン国際映画祭のオープニング作品としても上映されています。

歴史ドラマでありながら、物語中に歴史的背景などを知れるようなシーンやセリフがないため、フランス革命に関する事前知識がないとかなり複雑なストーリーになってはいますが、「アデル、ブルーは熱い色」でエマ役を演じたレア・セドゥ独特の切なさや言葉にならない気持ちは見る人の心に訴えかけるものがあり、十分に楽しめる作品です。

9. TOPLESS

「恋に”性別” なんてあるの?」といったキャッチコピーとともに上映された作品です。自由気ままな恋愛を続ける夏子、生まれてはじめて男性の恋人を作り結婚に踏み切る朋美、レズビアンの相手と駆け落ちしてしまった母を憎むカナの3人の登場人物を中心に、レズビアンの失恋・戸惑い・しがらみを描いています。

レズビアンならではの悩みや苦しみだけではなく、女性としての痛みもありありと描かれており、様々なものを背負いながら前へ進もうとする登場人物の姿に心打たれます。

10. キッズ・オールライト

楽しく平凡に暮らしていたレズビアンカップルの子どもたちが、突然「母親たちに精子を提供した男性に会いたい」と言い出したことから家族の関係が変わり始めるというストーリー。

同性愛者であることや、レズビアンとして子育てをしていることに対しての悩みなどは描かれず、あくまでホームコメディ風に描かれているこの作品。異性愛主義などに捉われない、新しい「家族のカタチ」がナチュラルに映しだされているのがとても魅力的です。この作品を観ると「家族ってなんだろう?」「普通ってなんだろう?」なんて考えるきっかけになるかもしれません。

11. LOVE MY LIFE ラブ・マイ・ライフ

18歳の泉谷いちことエリーの若く爽やかな恋愛模様に加えて、いちこをとりまく家族環境や友人関係の中でさまざまなセクシュアリティーについても触れられた、当時のLGBT教科書的作品です。

従来重くなってしまいがちであったセクシュアリティに関するストーリーを青春ドラマ的に軽いタッチで描いているのが本作の最大の特徴です。漫画が原作になっているので、気になる方はこちらもチェックしてみてください。

12. モンスター

アメリカ初の連続殺人鬼アイリーン(別名:「モンスター」)の実話を映画化した作品です。猟奇的殺人犯であるアイリーンが犯行に至った背景にある家庭環境や、愛する女性への思いは、見ている私たちの胸をつまらせます。レズビアンの恋愛がストーリーの鍵を握りますが、映画としてはあくまでも殺人事件を軸に物語が展開し、そういった意味でもレズビアンの存在が無理に強調されることなく描かれています。

13. 艶子(TSUYAKO)

「2年前のことです。祖母が亡くなって10年目の法事のために大阪に帰ったんです。そのとき、古い箱を見つけたんです。今まで家族の誰も見たことがなかった写真が入っていました。ここでちょっとうちのおばあちゃんについて話しておきたいんですが、彼女は写真を撮るときも絶対笑わない。スカートも履かないし、いつもジーンズか男性物のスラックスを履いてました。ポロシャツ着て、ハンチング帽を被って、ティアドロップのサングラスかけて、かなりファンキーですね。そういうおばあちゃんです。その箱に入ってた写真の中で1枚、私の目を捉えたものがありました。祖母はある若い女性の隣に座っていました。彼女の視線やしぐさは、その女性との友情を超えた何かを物語っていたんです。それで私は脚本を書こうと決めました。祖母が決して得ることのできなかった自由、あるいは選択を、彼女に与えたかったんです」

(引用:http://kansai-qff.org/2013/program/tsuyako/#a1

そう語るのは本作の監督であり、ロサンゼルス在住の日本人監督宮崎光代(HIKARI)です。

戦後復興期、工場で働くツヤ子とかつての恋人良江の間に再燃する純粋な愛情と、それを許さない社会との葛藤を描いた作品です。本作は23分の短編映画で、2013年関西クィア映画祭において上映されました。

14. KISSingジェシカ

ニューヨークを舞台に、男性との恋愛がうまくいかないジャーナリスト、ジェシカがひょんな事から女性と恋愛関係を結ぶことになっていくお話です。レズビアンが性的にもセクシュアリティとしても過剰に強調されることなく、あくまでもアメリカの王道ラブコメの形に落とし込まれた形で描かれた作品で、数あるレズビアンに関する映画の中でも見やすいものとなっています。

【ドラマ編】今話題の大人気女優の出演作品が!?

続いてドラマを紹介します。

映画と違ってドラマだと次週へのドキドキ感が楽しめるのも魅力の一つ。作品全体の時間を長く確保できるぶん、登場人物の心情をより濃く描くことができるのも、ドラマの魅力です。

1. トランジットガールズ

日本では、連続ドラマ史上初めてガールズラブをテーマにした作品で、同局で放送されていた『テラスハウス』のスタッフによって作成されたドラマ。

主演は今や朝ドラ女優でもある佐久間由衣と伊藤沙莉。佐久間由衣演じるカメラマンゆいの母と、伊藤沙莉演じる高校生小百合の父が再婚したことにより、二人は出会い、義理の姉妹となります。最初は状況を受け入れることができない小百合でしたが、ゆいに突然キスをされ、ゆいから告白され距離が近づくと、小百合もゆいに対して特別な感情を抱いていくことになります。

二人の甘酸っぱい世界に胸がキュンとなります。作中では、親に関係性がばれてしまいなかなか理解してもらえない様子や、小百合が高校の友人に恋の相手について話すことができない様子など、幸せを感じながらも初めて同性に恋をした小百合のとまどいもよく描かれています。

2. Lの世界

アメリカのロサンゼルスを舞台にして、レズビアンやバイセクシュアルの女性の人生を描いた群像劇。2004年に放送が開始されてから、2009年のシーズン6まで続いています。同性愛だからという特別な描き方がされているわけではなく、浮気や嫉妬など、異性愛作品にもよくありがちなエピソードも描かれていて、昼ドラ好きには必見の作品です!

恋の悩みやちょっとしたドタバタは、恋にはつきものなのかもしれません。なかなか順調にうまくは進まないというところが描かれているのもこの作品のおもしろさのひとつです。

3. 家売るオンナの逆襲

2016年に放送されていた『家売るオンナ』のシリーズ第2弾!

北川景子さん演じる天才的不動産屋の三軒家万智がさまざまな言葉や手段を使いながら人生最大の買い物とも言えるような家を売るという話。一見LGBTの話は関係ないように思えますが、第2話では、セクシュアルマイノリティの方々が多く登場していました。

自分がトランスジェンダーであることを娘に隠しながら生活している父親、レズビアンカップルであることが理由で家を売る事を断られてしまったカップルなど、様々な悩みや葛藤を抱えた方々に三軒家含めるテーコー不動産はどのようにして家を売るのでしょうか。

また、『家売るオンナの逆襲』では留守堂謙治(松田翔太)に対する足立聡(千葉雄大)の恋模様も描かれています。

第3話では次のような印象的なセリフがありました。

「誰のことを好きになるかという性的指向がマイノリティな男性がゲイであり、自分自身をどう認識するかの性自認がマイノリティなのがトランスジェンダーです。したがってトランスジェンダーの中にもゲイはいます。

トランスジェンダーの中には自分の性別を男性か女性か分からない人、あいまいな人、決めたくない人などもいます。

LGBTの人々の命も、そうでない人々の命も同じ重さであることを今その胸に刻みなさい!」

ここのLGBTの説明の部分、ドラマの中でも「わかんね~」と言っていたようにちょっと難しいかもしれませんが、ここまで詳しく説明しているドラマは珍しいのではないでしょうか。命の重さが同じなのは当たり前のことですが、つまりLGBTだからといって差別してはいけないということを言いたいのではないでしょうか。ただここの不動産、ちょっとアウティングしすぎなところがあるので、現実の生活では気をつけたいところです。

アウティングについて詳しく知りたい方は
【用語解説】アウティングとは【カミングアウトされたら、あなたはどうしますか?】

4. オレンジ・イズ・ニューブラック

こちらは現在NETFLIXで放送されている、女子刑務所内での生活を描いた実話がもとになったドラマです。女子刑務所で過ごすバイセクシュアルのパイパーと刑務所内におけるレズビアン囚人の様々な関係性がコメディも交えつつアメリカのリアルに忠実に描かれています。

刑務所での待遇や、フェミニズム、LGBT問題、人種問題…様々な社会問題を多様なキャラクターが表現していく本作品は、2019年夏に最終シーズンを迎えようとしており、現在大注目のドラマと言えます。

5. ユニークライフ

こちらのドラマ、もともとは自閉症の高校生が主人公となり、主人公を中心に家族や友達との関係性が描かれている作品でした。しかし、シーズン2では思わぬところでLGBTに関するテーマが取り上げられ、話題となっています。ストーリー上、かなりのネタバレになってしまうためどのキャラクターがどんなセクシュアリティなのかなどはここでは言えないのですが、マイノリティとして生きる人にとってもマイノリティを支えて生きる人にとっても、人生観を変えてくれる素晴らしい作品になっていることは間違い無いでしょう。

6. アメリカン・ホラー・ストーリー:アサイラム

『glee』などと同様に、ゲイのライアン・マーフィーとブラッド・ファルチャックコンビが手がけているアメリカのホラードラマです。

教会が運営する精神病院を尋ねたレズビアンの主人公ラナが、精神病院で起こるミステリアスな事件の数々に巻き込まれながらも非科学的な現象に立ち向かう姿が描かれるこの作品は、グロテスクで過激なシーンも多く、ハードなホラー作品が苦手な方にはオススメできません。

しかし、単に怖いだけの作品にとどまらない点は「アメリカン・ホラー・ストーリー」の良さでもあります。その複雑なドラマ性や、ストーリー内でのLGBTや異人種間の社会問題の取り上げ方は作品に深みを与えています。

7. 女子的生活

女子的生活

NHK総合「ドラマ10」の枠で2018年に放送されていたこのドラマ。志尊淳さんがトランスジェンダー女性を演じています。

主人公の小川みきは、身体の性別は男性で性自認は女性、性的指向は女性なのでレズビアンです。トランスジェンダーが描かれるとき、そのキャラクターは異性愛者の場合が多いので、これはなかなか珍しい設定だと思います。

小川みきはトランスジェンダーであることに悩みを抱えているというよりも、バリバリ仕事をしたり、合コンをして恋の相手を探したりととてもいきいきしているように見えます。性のあり方も人生も人それぞれ、グラデーションです。決まったものはありません。自分の生き方を貫くみきの姿を見習いたいなあと思いました。

8. マジすか学園

AKB48などの48グループのメンバーが数多く出演している『マジすか学園』。

シリーズとして長く続いていましたが、その中で最初のシリーズ(とその次も)に登場していた宮澤佐江演じる学ランはある出来事がきっかけで、主人公の前田敦子に恋をします。この学ランというキャラクターは自分のことを「俺」と呼び、セーラー服ではなく、常に学ランを着ているため、学ランと呼ばれています。

性自認は男性らしいですが、女子高に進学しているということなので、実際のところどうかわかりません。学ランというキャラクターを通して、性自認や性的指向、性表現などは、人によって様々であるということがよく分かります。

 

【マンガ編】テレビアニメにもなったあの作品も!

1. たとえ届かぬ糸だとしても

題名からして切なすぎるマンガ。主人公の女子高生ウタが恋をしたのは幼馴染でもあり、兄の結婚相手でもある薫瑠。

ウタは薫瑠のウエディングドレス姿を観たとき、自分の恋心に気づきます。恋の相手が同性であること、そして兄の結婚相手であること。様々な壁がたちはだかる中でのウタのまっすぐな思いに胸が締め付けられます。

他人が作った常識なんて全部吹っ切って告白でもなんでもしちゃえば?恋なんて自分勝手な感情なんだから。

これはウタの親友のクロエの言葉です。恋はいつも全ての人が幸せなわけではないですよね。同性に恋をしていたとしても、異性に恋をしていたとしても、辛い恋をしている人もきっとたくさんいるでしょう。そんな切ない恋を経験したことのある方、必見の作品です。

2. クズの本懐

テレビアニメにもなったこのマンガ。登場人物がみんなそれぞれとても切ない恋をしているのですが、主人公の安良岡花火に恋をしているのが花火の友人でもある絵鳩早苗(通称えっちゃん)という赤い髪をした女の子でした。

えっちゃんは花火に自分の思いを伝えますが、花火にも片思いしている相手がいたため、えっちゃんの気持ちにはこたえられません。

しかし花火はそんなえっちゃんを受け入れ友達として一緒にいることを約束します。最初は自分の心に必死に鍵をかけて閉ざしていたえっちゃんですが、花火の言葉や存在に少しずつ心を溶かしていきます。

恋をする気持ちに嘘をつくのは難しいことです。このマンガはシリーズを通して、性別や境遇に関係なく「恋の難しさ」を描いている作品です。

3. LOVE MY LIFE

18歳の泉谷いちこは、優秀な大学に通い弁護士を目指している城島絵里子ことエリーと交際しています。いちこはエリーとの関係を父親に打ち明けます。理解を示してくれた父親から話を聞いてみると、実はいちこの父もゲイで、亡くなった母もレズビアンだったと判明。元々友人関係だったという二人に恋愛感情はなかったものの、子どもが欲しいという利害関係は一致していたため結婚し、いちこが産まれたというのです。一方、堅物な弁護士であるエリーの父親はなかなか理解を示してくれず……その中で二人はどのように人生を選んでいくのでしょうか。

少し重めになってしまいがちな内容が軽めのタッチで描かれています。

人生に正解などはなく、誰のものでもない。セクシュアリティに関わらず、誰とどのように生きるのか。それを決めるのは自分であるということや、自分の人生の大切さを学ぶことができる作品です。こちら映画化もされているので気になる方はコチラもどうぞ!

4. 親がうるさいので後輩(♀)と偽装結婚してみた。

仕事一筋のアラサー女性森本真知は、世間体ばかり気にする親の言いなりになって生活してきました。上場企業に就職し、ようやく親に口うるさく言われなくなると思いきや、「お見合い結婚をしろ」と迫られることに。さすがに嫌気がさした真知が後輩である阿ヶ谷花に相談すると、彼女はパートナーシップ証明書を使って偽装結婚を行い、同性愛者であると騙ることで両親を諦めさせてはどうだろうかと提案をします。

パートナーシップ制度とは、同性カップルを「結婚に相当する関係」と自治体が認める制度です。ただ、同性愛・異性愛どちらにせよ、結婚することが全ての幸せだとは限りません。結婚したくない人も、中にはいるはずです。そんな「当たり前の人生」はない、人それぞれ幸せのカタチが違うということがライトなタッチで描かれている作品です。

5. 2DK、Gペン、目覚まし時計。

仕事も家事も完璧にこなすOLの香月奈々美は、結婚を前提として付き合っている恋人と遠距離恋愛をしています。そんな奈々美は、ひょんなことから生活力ゼロで漫画家デビューを目指すアラサーの藤村かえでと同居をすることに。性格がまったく正反対な二人ですが、お互いに助け合いながら生活します。

日常生活を描いたほのぼのとした作品ですので、楽しめると思います。また、バリバリ働く奈々美の姿から、「男性は仕事で、女性は家事」といったような固定観念から解放された女性の姿を見ることができます。

おわりに

女性同士の恋愛やレズビアンを描いた作品は今回紹介したもの以外にもたくさんあります。

冒頭で言ったようにそれは決して性的な作品ばかりでなく、誰もが共感できる作品や、奥が深い作品など様々です。マンガや映画、ドラマなどは、固定観念に捉われず、自由に描かれた作品が多いので、そこから学べることもたくさんあると思います。「LGBTのこと、よく分からない。でも参考書とかは難しいし……」という方は是非今回紹介したような作品を読んでみてください。もしかしたら、何かを知るきっかけになるかもしれません。

また、レズビアン以外にもゲイに関する作品や、LGBTが主題ではないもののLGBTのキャラクターが登場する作品などもまとめていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください!

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セクシュアリティに関係なく、私たちは多様な性の中の一人だということを忘れないでほしいです。

誰もが自分らしく、固定観念に縛られずに生き生きと生きていけるように。

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