性自認とは?「男性」「女性」だけじゃないってどういうこと?【「わからない」でもいいじゃない】

ライター: JobRainbow編集部
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「LGBT」とは、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーの頭文字をとったセクシュアルマイノリティの総称です。

実は、今名前を挙げたレズビアンやゲイ、トランスジェンダーをはじめとする、セクシュアルマイノリティについて知るうえで欠かせないのが、「性自認」という概念です。

じゃあ、性自認、って何でしょうか?

「名前から察するに、自認する性……ってことは、自分で男と思っているか、女と思っているか、っていう二種類のうちのどっちか?」

そう考えたあなた! 実はちょっぴり違うんです!

今回は、そんな誤解を招きやすい「性自認」についてまとめました!

性自認とは?

うんざりとしたブロンド女性

性自認とは、「自身の性をどのように認識しているか」です。

例えば、「自分は男性だ」と思っている人がいるとします。この場合、性自認が男性と言えます。また、「自分は女性だ」と思っている方の性自認は女性、ということになります。

ここで大事なのは、性自認と身体的性(身体構造上の性)は関係がないということです。

身体的性が男性で性自認が男性の方もいれば、身体的性が男性で性自認が女性の方もいます。

性自認と身体的性が一致していない方のことをトランスジェンダー(のなかでもトランスセクシュアル)、一致している方をシスジェンダーと表現します。

整理すると、

性自認が男性で、身体的性が男性……シスジェンダー男性

性自認が男性で、身体的性が女性……トランスジェンダー(正確にいえばトランスセクシュアル)男性

性自認が女性で、身体的性が女性……シスジェンダー女性

性自認が女性で、身体的性が男性……トランスジェンダー(正確にいえばトランスセクシュアル)女性

となります。よろしければ、皆さんも自分がどれに当てはまるか、もしくはどれにも当てはまらないのか、チェックしてみてください。

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性的指向とは違う!

先ほどシスジェンダーとトランスジェンダーの話をしましたが、よく勘違いされるのが性自認と性的指向です。性的指向とは「どんな性を好きになるか」を指す概念です。これと性自認は混同されることもあるのですが、それは「男性は女性を好きになる=性自認が男性なら性的指向は女性に向く」「女性は男性を好きになる=性自認が女性なら性的指向は男性に向く」といった思い込みがあるからではないでしょうか。

「自身の性をどう認識しているか」と「どの性を好きになるか」はちょっと違いますよね。

例えば、

性自認が男性で性的指向が男性に向いている……ゲイ

性自認が女性で性的指向が女性に向いている……レズビアン

となるわけです。

性を語るうえで第一に考えるべきなのは、戸籍上の性ではなく性自認です。

例えば、戸籍上の性が女性であっても、性自認が男性で、性的指向も男性に向いているのであれば、本人の性自認を踏まえゲイと表現するのが適切です。もしこの方がヘテロセクシュアル(異性愛者)だ、と言われたら、きっと「いや、自分は男性なのにな……」とモヤモヤしてしまうでしょう。

人を不用意に傷つけないためには、性自認という概念を知っておかないといけませんね!

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「男性」「女性」だけじゃない性自認

考える人

「なんだ、やっぱり性自認って自分で男と思っているか、女と思っているか、っていうことじゃん」

ここまで読んできた方で、そう思った方も多いでしょう。

でも、本当に性自認は「男性」「女性」だけなのでしょうか。

実は性自認には、「男性」「女性」以外にも、「男性でも女性でもある」「男性と女性の間だ」「男性でも女性でもない」「場合によっては男性・女性・どちらでもある/ない」「自分がどういう性か悩んでいる」「意図的に性自認を定めていない」といった様々なものがあるのです。

これらを説明するうえで欠かせないのが、「Xジェンダー」「クエスチョニング」という概念です。

1. Xジェンダー

Xジェンダーとは、性自認が男性とも女性ともいえない立場を取る人のことを指します。この「男性とも女性ともいえない」と自認する定義は、代表的に、中性・両性・無性・不定性の4つの種類に分けることができます。

・中性:自身の性が男性と女性との中間地点だという性自認

・両性:自身の性が男性でもあり、女性でもあるという性自認

・無性:自身の性が男性でも女性でもないという性自認

・不定性:上記の分類に当てはまらず、その時や場面で流動的に揺れ動く性自認

2. クエスチョニング(Q)

クエスチョニングとは、自身の性自認や性的指向(どんな性を好きになるか)が定まっていない、もしくは意図的に定めていないセクシュアリティを指します。

今回のコラムテーマである性自認に絞って言えば、「自分のことを、男性か、女性か、はたまたそのどちらでもないのか……」と悩んでいる状態は、クエスチョニングであるといえます。また、「意図的に性自認を定義しない」状態も、クエスチョニングといえます。

ただ、Xジェンダー不定性やXジェンダー無性との区別が非常に難しいですし、そもそも明確な区分など、もしかしたら不要なのかもしれません。

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性自認は変わることもある!

カラフルに塗られた手

よく性自認の話で出るのが、「先天的なものだからしょうがない」といった言説です。

これらは、LGBTの権利を守るための運動でも用いられる表現ですが、実はこの認識、ちょっとアブナイんです。

先ほどXジェンダー不定性の説明で、その時や場面で流動的に揺れ動く性自認と言いましたが、Xジェンダー不定性以外でも、性自認は変化することがあります。

例えば、「今までは男性を自認していたけど、なんか違和感あるな……」と考え、Xジェンダーを自認するようになったり、「今までXジェンダーだと思っていたけど、自分はやっぱり女性だな……」と性自認が女性になる、といったケースも多々あります。

性自認をはじめ、性にまつわることがらは流動的なものです。「生まれつき変わらないものだ」という認識が定着してしまうと、性自認が変化した人が、「じゃあ自分はおかしいのだろうか……」と自身を責めたりすることにつながってしまいます。

身近な人を傷つけないためにも、こうした誤解は持たないようにしたいですね。

おわりに

虹色のシャボン、子どもたち

「性自認」という文字だけで、「性についての自分の認識なんだろうな」とはぼんやりわかると思います。

ですがそのぶんわかった気にもなりやすく、これを取り巻く誤解はスルーされてしまいがちです。

身近な人を不用意に傷つけたりしないためにも、

・性自認には「男性」「女性」以外もある

・性自認は変わることもある

という点は覚えておきたいですね!

「性自認」という言葉について知りたかった、あなたのお力になれたでしょうか?

参考

  • ・『図解雑学 ジェンダー』加藤秀一・石田仁・海老原暁子(2005)ナツメ社

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