クエスチョニングとは【男性、女性、ゲイ、レズビアン……と決めなくていい】
クエスチョニングとは、自身の性自認(自分の性を何と考えるか)や性的指向(どんな性を好きになるか)が定まっていない、もしくは意図的に定めていないセクシュアリティです。ちなみにLGBTQのQは、クエスチョニングもしくはクィアを指します。
最近、LGBTという単語をよく目にするようになりました。
それをきっかけにして、「自分は男性として生きてきたけれど、そこにどこか違和感がある」「異性を好きでいたけれど、もしかしたら、同性も好きかもしれない」など、思った人もいるかもしれません。
そのなかで、「私は身体の性別と同じ男性のままかもしれないし、女性かもしれないし、その間かもしれない」と自分の性が分からなかったり、「同性も好きかもしれないし、異性も好きかも、でもそうでない性も好きかもしれない」と考える方もいらっしゃると思います。
今回は、クエスチョニングというセクシュアリティをご紹介します。
クエスチョニングとは?
クエスチョニング(Questioning)とは、「自身の性自認(自分の抱く性)・性指向(好きになる性)が決まっていないセクシュアリティ」を意味します。
「自分は男性なのか、または女性なのか、さらにはそのいずれでもないのか中間地点か……」
と、性自認が決まっていなかったり、
「自分が好きな性は男性なのか、女性なのか、そのいずれなのか、すべての性なのか、どの性でもないのか、そもそもその感情を抱かないか……」
という、性的指向が決まっていない人もいます。
そういった人のことを、クエスチョニングといいます。
人によっては、性自認・性指向のいずれかが決まっていないこともありますし、または、その両方で性が決まっていない人もいるでしょう。
1. 性自認とは
性自認とは、「自身の性をどのように認識しているか」です。
たとえば、自分は男性だと思っていたら性自認は男性で、自分は女性だと思っていたら性自認は女性ということになります。
2. 性的指向とは
性的指向とは、どんな性を好きになるかを指します。
たとえば、このように表すことができます。
「自身を女性だと認識している人のことが好き」=「性的指向が女性に向いている」
「自身を男性だと認識している人のことが好き」=「性的指向が男性に向いている」
性は決まらなくてもいい?
さらに、「性が決まっていない」人の中でも、「今はまだ決まっていない」人と、「自分の性は決まらないと感じている」人とに分かれます。
それは、クエスチョニングの考え方は、「性が決まっていない」「性がわからない」ことも、「性を決めない」ことも自然なものだ、と受け止めるからです。
たとえば、これまで自分の性を男性だと感じていた人が、あるタイミングで性自認に違和感を抱き、女性や中性(男性と女性のどちらでもある性)、無性(男性でも女性でもない性)などの別の性を見出す途中で、「自分のセクシュアリティはなんなんだろう……?」と思っている状態もクエスチョニングと言えるでしょう。
また、気分や時期などによって性指向が変わる場合は、クエスチョニングだけでなく、Xジェンダーの中でも自分自身の性自認が流動的な「不定性」や、セクシュアル・フルイドに該当することもあります。
つねに性が変わることも、あるタイミングで性ががらりと変わり、また異なるタイミングで性が変わることも、その人の性のあり方になるのが、クエスチョニングの立場です。
おわりに
今回は、クエスチョニングというセクシュアリティをご紹介しました。性はひとりひとりによって異なり、決まらないこともひとつの性になります。自分が生きやすい性を探すポイントのひとつに、クエスチョニングというセクシュアリティがあるかもしれません。
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セクシュアリティや恋愛、性に関することについて悩んでいたり、モヤモヤする部分がある方はぜひ受けてみてください。