インターセックスとは?DSD(性分化疾患)との違い【日本の現状から有名人まで総まとめ】
インターセックス(英: intersex)は、「身体的性が一般的に定められた男性・女性の中間もしくはどちらとも一致しない状態」を意味する言葉です。日本語では「性分化疾患」という医学用語も使われています。
JobRainbowの記事ではこれまでジェンダーに関する様々なトピックを紹介してきましたが、この「インターセックス」は、LGBTに関する問題とは区別すべきものかもしれません。
「“LGBTQIA”のIはインターセックスじゃないの?」と混乱している方もいると思いますので、今回は日本で性に関する話題が表面化してきた今だからこそ、まだほとんど認知の進んでいないこの「インターセックス」という言葉について、ぜひ皆さんに知って頂きたいと思います。
一緒に正しい知識をつけ、更なる理解の深化に繋げていきましょう。
- インターセックスってどんな意味?
- DSDの種類・具体例
- Xジェンダーやトランスジェンダーとの違い
- DSDに関する様々な誤解
- DSDに関する社会問題
- DSD・インターセックスを公表している有名人
- DSDの方・周りの方に向けて
- おわりに
「インターセックス/DSD」ってどんな意味?
まず、「インターセックス」とは一体どういう意味なのでしょうか?
「インターセックス」とは、内・外性器や染色体、ホルモンの状態のうちいずれか、ないしはそれぞれが同時に、解剖学上の「男性/女性」と異なる先天的な状態の総称として使われている言葉です。
似た単語として「DSD」があり、これはDisorders of Sex DevelopmentまたはDifference of Sex Developmentの略で、日本語では「性分化疾患」とも呼ばれています。人間の体が胎内で作られるとき、男性/女性になるための様々な構造が発達していきます。これを「性分化」といいますが、この過程で何らかの変化が生じ、性腺、内性器、外性器の分化が非典型に発達することがDSDです。
この名称についてですが、「DSD」よりも「インターセックス」に聞き覚えのある方もいらっしゃると思います。一体この呼び方の違いは何なのでしょうか?
実は、「インターセックス」「DSD」という言葉の用法は当事者間でも分かれています。
例えば、「インターセックス」は「中性」や「男でも女でもない性」だと誤解されることが非常に多く、身体だけでなくこころの性も「男性/女性のどちらでもない」と決めつけられがちなため、「DSD」という呼称を使うべきだという主張があります。
その一方で、DSDに入っている「Disorder」には「疾患」という意味があり、自身の身体のありかたを「疾患」として捉えられたくない、という考えのもと「インターセックス」という呼称を使うべきだと言う当事者もいます。
※本記事においては、どちらかのみを使うのではなく全ての表記を「インターセックス/DSD」とします。 |
DSDの種類・具体例
それでは、実際にどのような状態がインターセックス/DSDとして挙げられるのでしょうか?
以下であげるものがすべてではありませんが、いくつかの例として見ていきましょう。
ターナー症候群(性染色体が「X」のみ)
「女性の身体」は一般的に「XX」の染色体で構成されていますが、これはそのX染色体の全体または一部が欠けている疾患の総称です。それにより卵巣機能不全による二次性徴・月経異常などが症状として見られ、性腺機能の不全から不妊となる場合が多い疾患です。
約2500人に1人の女性が発症すると言われています。
クラインフェルター症候群(性染色体が「XXY」)
ターナー症候群が「女性の身体」の疾患であるのに対して、これは「男性の身体」における症状となります。
「男性の身体」は一般的に「XY」の染色体で構成されていますが、そのX染色体が1つ以上多いことで生じる疾患の総称です。思春期が来るのが遅れることや、精巣委縮・無精子症などの性腺機能不全、また女性化乳房を認める場合などが主な症状として見られます。
これは、約1000人に1人の男性が発症すると言われています。
アンドロゲン不応症(AIS)
アンドロゲンは「男性ホルモン」とも呼ばれ、これは単体では働かず受容体があってはじめて身体に変化をもたらします。
しかし、AISの患者はこの受容体が一部または全て欠如しているため、染色体はXY(男性型)で精巣もありますが性器やからだの外見が女性型(もしくは男性型、女性型どちらともとれない形)に発達することがあるのです。染色体がXX型の女性の場合は、特に症状がないため疾患として発見されないことがほとんどです。
特に完全型アンドロゲン不応症の場合幼少期には全く気付かない場合が多く、女児として育ち、思春期になり生理が来ないことなどから疾患が発見されるケースが多く見られます。
副腎皮質過形成
人間の体の「副腎皮質(腎臓の上部あたり)」では、からだを形成するのに必要な3種のステロイドホルモンが作られています。
1つ目は血圧の維持、2つ目は生命維持、3つ目は性発達の維持に必要な重要なホルモンです。これらの形成過程に何らかの変化が起こることによって、嘔吐、脱水、めまいなどの症状が現れ、放置しておくと命の危険に繋がることもあります。
また、月経不順や精子減少、外性器の形がいわゆる「男性・女性」とされるかたちとは異なる(女子の外陰部に男性化が起こるなど)という状態が見られることもあります。
挙げた例以外にも60種類以上あるとされ、その症状や発見時期などによっても、個人の身体の状態や抱えている問題などは大きく変わってきます。
存在自体がまだあまり知られていないこともあり、様々な偏見に苦しむ方は少なくありません。
Xジェンダーやトランスジェンダーとの違い
「性自認」(自分が認識している性)に関する問題ではない
インターセックス/DSDは、Xジェンダー(自認する性が男・女の枠組みに当てはまらない人)やトランスジェンダー(体と自認する性が異なる人)などと混同して捉えられることが非常に多いです。
トランスジェンダーやXジェンダーなどは、生まれた時の体の性に対して自認する性が一致していない、または「男・女」という枠組みに自認する性が当てはまらない、などの性自認(自分が認識している性)に関する言葉ですが、インターセックス/DSDは、この「性自認」に直接関わる話ではなく、あくまで性に関するからだの機能や作りが一般的な男女のかたちと違う、という身体の状態を指すだけの言葉です。
もちろんインターセックス/DSDの方の中にはXジェンダーやトランスジェンダーの方もいますが、「インターセックス/DSD=性自認が男性でも女性でもない」がすべての方にあてはまるわけではありません。
ホルモン注射について
インターセックス/DSDの方の多くがホルモン注射を必要としていますが、これもトランスジェンダーと混同して認識される要因の1つです。
「ホルモン注射」と聞くと、トランスジェンダーの方が体の性別や見た目を性自認に適合させるために行う、という印象が強いと思いますが、インターセックス/DSDの方は性別を適合させるためではなく、主に「健康の維持」という目的のためにホルモン注射を行います。
難病に指定されている深刻な症状のある方にとって、ホルモン注射は命を守るために必要なものです。
インターセックス/DSDに関する様々な誤解
Xジェンダーやトランスジェンダーとの混同と同じように、インターセックス/DSDは実に様々な誤解を抱かれることがあります。
表面的なイメージによる誤解や偏見は、当事者やその家族の尊厳を深く傷つける原因となってしまいます。正しい知識をつけて理解を広げていくためにも、私たちが抱きがちな誤解を解いていきましょう。
インターセックス/DSD=「男女以外の性」ではない
これが一番多い誤解です。インターセックス/DSDという体の状態を表す呼称が「男女以外の性自認・中間の性」表しているわけではありません。むしろ、体の構造の違いを認めた上で、インターセックス/DSDの方々の自己に対する認識を周囲が尊重することが必要です。
以下は、アンドロゲン不応症の患者のご家族の方がブログで上げている実際の声ですが、語弊を生むことがないようそのまま引用させて頂きます。
アンドロゲン不応症(AIS)をはじめとした性分化疾患(DSD)を持つ子どもや人々は、マンガやドラマのようなファンタジーのイメージではない、体の状態が一部異なるだけの全くの男性もしくは女性です。
私たちが問うているのは「男女の境界の無さ」ではありません。むしろそのようなご意見は、私たちの女性・男性としての尊厳を深く傷つけるものです。
私たちがお願いしているのは、「女性にもいろいろな体がある、男性にもいろいろな体がある」ということです。
どうか、お間違いのないようにお願い致します。
アンドロゲン不応症とは何ですか?
もちろん、人間の性を「男性/女性」という2つのカテゴリーのみに分けることが、社会であらゆる問題を生んでいることも事実です。
しかしそれとは別に、私たちは「女性のからだはこうあるべき」「男性のからだはこうあるべき」という固定観念によって、それに当てはまらない体のかたちを男性/女性と認めない社会のあり方を問う必要があります。
DSD=LGBTというカテゴリ分けは実は危険!?
「LGBT」などの略称を集めた呼び方のひとつとして「LGBTQIA」という呼び方がありますが、ここでの「I」、つまりインターセックスをLGBTと同列に入れることは実はあまり適切ではないのでは?という指摘があります。
前述してきた通り、インターセックス/DSDは確かに性に関する問題ではありますが、性自認(自分が認識している性)や性的指向(好きになる性)とは関係ありません。
しかしインターセックス/DSDをLGBTと同じカテゴリにすることによって、「DSDの当事者は全員男女二元論的ではない性への理解を求めている」と誤解されやすくなるのではないか、という問題提起があります。
ただ、L・G・B・Tもインターセックス/DSDも、数ある「マイノリティ」のひとつです。インターセックス/DSDの方の中にも、自身の性自認について悩みを抱えている方もいますし、LGBTコミュニティーを支援している方も多数います。反対に、LGBTコミュニティの中にもインターセックス/DSDについての理解を深め支援している方もいます。
そして、LGBTもインターセックス/DSDも、性における“こうあるべき”という規範に当てはまらないものが社会で排除されてきた、という点では、非常に似ていると言えますよね。
「マイノリティ」とされる人々がなぜ「マイノリティ」になるのか、そしてすべての人にとって生きやすい社会とは何か、すべての人が自分らしく生きられる社会づくりのためにも、私たちはカテゴリ分けに関係なく、社会問題について考え進めていく必要があります。
「インターセックス/DSD=男の子か女の子か選べる」というわけではない
インターセックス/DSDの方が「中性」として生まれ、人生のどこかのタイミングで男女が選べる「特殊な人」だと捉えられている場合もありますが、それも1つの誤解です。
新生児は、出生時の体の状態によって戸籍上の性(男性・女性)が割り当てられます。世界人口の0.05~1.7%がインターセックス/DSDだと言われており、決して特別・異常なことではありません。
また、インターセックス/DSDの子どもが成長するにつれ、自身に与えられた戸籍の性と性自認(自分が認識している性)が異なることが判明するというケースもありますが、これは決してインターセックス/DSD特有のものではなく、トランスジェンダーと同じことです。一方で、現在は国連により禁止されているものの、かつては当事者の幼少期に本人の同意を得ないまま外性器の美容形成手術を行い、成長後そのことが本人の意思に反してしまうという問題がありました。
日本でも1996年まで続いた旧優生保護法のもと、インターセックス/DSDの子どもに強制手術を施していたことが医者や保護者によって隠ぺいされ続け、カルテなどが消失していたという歴史があります。現在の日本でも、インターセックス/DSDの子どもやその保護者に対する病院側の正しい対応は、模索している段階にあります。
しかし、望ましい対応や支援を標準化し、社会に広めていくことが必要です。また、当事者本人も、幼少期の早い段階で自分が周りの子と違うことに「どうして?」という疑問がわいてくる場合もあります。保護者は、そういったなかで子どもの理解できる範囲でからだのことについて伝えはじめ、本人の性自認やからだについて決して否定的な発言をしないことが必要です。
DSDについて発信するときに気をつけるべきことは?
これらの誤解や偏見をなくして正しい理解を広げるためにも、インターネットなどを通じてインターセックス/DSDについて発信する際注意したい点をまとめます。
インターセックス/DSDの方を「男でも女でもない人」「精巣性女性化症」「中間の性」のような表現で説明しない
自分のからだの違いによって「完全な女性・男性でない」と捉えられることに苦しむ方がいることを踏まえ、正式な名称通り「男性の体・女性の体にも、様々な発達状態がある」と表現しましょう。
「彼女は本当は男性だった」のような表現は×
例えばアンドロゲン不応症の女性に対してこのような表現をすることは、事実と反してしまう上に、彼女の女性としての尊厳を傷つけてしまいます。代わりに、「XYの染色体を持つ人は一般的には男性とされるが、そうでない人もいる/女性として発達する場合がある」などの表現を使いましょう。
体の状態について、証拠を必要以上に求めない
インターセックス/DSDの方の体や性器の状態について、医学的な目的などもなしに、必要以上に証拠を求める・詮索するのも良くありません。自分の性器の状態についてなんて、誰だってすすんで話したくありませんよね。
インターセックス/DSDは、当事者の実情そのものよりもメディアやポップカルチャーで歪曲されたイメージの方がまだ社会に根付いており、表面的な想像だけで誤解や偏見が広まってきてしまいました。
LGBTコミュニティーが徐々に社会の誤解と偏見から脱しているように、「インターセックス/DSD」という言葉に関しても、これを読んでいるあなたから正しい知識を広げていって頂けたらと思います。
インターセックス/DSDに関する社会問題
DSDに関する問題について、実際のケースをもとに一緒に考えていきましょう。
国内で議論となった例として、陸上選手のキャスター・セメンヤさんが挙げられます。これは日本でもニュースやワイドショーで多く取り上げられていたので、記憶にある方が多いのではないでしょうか。
セメンヤさんは南アフリカ共和国出身の優秀な女子陸上選手ですが、2009年の世界大会で優勝したのち、「本当に女なのか?実は男じゃないのか?」という疑いがかけられてしまったのです。
そして、オリンピック協会により、本人には目的を告げないまま勝手に性別検査が行われました。
結果、彼女の性器は女性でしたが、卵巣と子宮がない上に未発達の精巣があり、テストステロン(アンドロゲンという男性ホルモンの一種)の値は平均的な女性の3倍でした。つまり、「アンドロゲン不応症」であることが判明したのです。
オリンピック協会は、テストステロン値が一定以上であった彼女を女性選手とは認めないと判断しました。このことは本人の許可を得ないまま「両性具有だ」とメディアで公にされ、彼女はテストステロン値を一定値に下げるまで、選手としての活躍を一時閉ざされてしまったのです。
確かにセメンヤ選手の骨格は「一般的な女性」の形とは異なるかもしれませんが、彼女は今まで女性として戸籍を受け、女性として育てられ、女性の選手として活躍してきました。そんな彼女や彼女の家族にとってこの扱いは、生涯トラウマになるようなショッキングな出来事だったといいます。自分の性器の状態について勝手に他人に検査され、情報が一人歩きし、自分のからだが自分のものでなくなるような苦しみは、想像を絶するものだったでしょう。
スポーツの世界、特にオリンピックでは、何を「女性選手」の基準にするかという課題が非常に問題となっています。セメンヤ選手の他にも、同じように見た目だけで性別に疑いをかけられた女性選手、またそのせいで完全に選手生命を絶たれてしまった選手は数多く存在してきました。
性別疑惑がかけられる上で「女性らしい見た目」の基準が「健康な白人女性」をもとに決められていたことや、他の「性別疑惑」をかけられた女性選手もほとんどが南側諸国出身であったことから、これは性差別だけでなく黒人女性に対する人種差別だとしても問題になりました。
これらの女性オリンピック選手に対する性別検査の問題は、単純に「男女じゃない性を認めよう」「スポーツの公平性を考えよう」という話ではありません。むしろ、体の構造の違いを理由に「男女の分類」を問うこと自体がインターセックス/DSDの方々にとっての人権侵害となり、高アンドロゲンの女性を「見た目が男っぽい」という理由だけで疑いをかけ「治療を受けない限り女としては認めない」と選手としての権利を奪ったことは、立派な女性差別となるのです。
他の選手の裁判などを通して、2015年より、ようやくオリンピックでの女性に対するテストステロン値の規約は保留となりました。(トランスジェンダー女性の場合は、テストステロン値を一定まで下げないと、依然女性選手として認められていません。)
スポーツの世界では皆「公平な競争」であることを最重視しているため、性別の線引きを無くすことは簡単な問題ではありません。しかし、私たちは当たり前のように「胸があり、子宮もある丸みのある身体が女性」「胸がなく、筋肉がつきやすいの身体が男性」と認識していますが、生物学的に男女をはっきりと区分することは実は極めて難しいのです。
それなのに「一部の人による基準」で制約を設け、他人が「女性のからだ」「男性のからだ」を決めることの危うさを、私たちは考えていく必要があります。
インターセックス/DSDを公表している有名人
インターセックス/DSDの方々の中には、メディアに自身の症状を公言しながら活躍している人もいます。ベルギー出身のモデル、ハンネ・ギャビー・オディール (Hanne Gaby Odiele) さんはその中の1人です。
1987年10月8日生まれ。2005年に、ニューヨークコレクションでMARC BY MAC JACOBSやROBARTEなどのモデルとしてランウェイデビュー。その後もCHANELやPRADAなど多くのショーで活躍し、MULBERRYやBALENCIAGAのキャンペーンでも顔となった世界トップモデル。
彼女は、自身がアンドロゲン不応症(染色体がXYで体内に精巣があるが、外性器や体は女性型に育つ)であると公表しています。
彼女が10歳の時、医師から両親に「体内にある精巣が癌になる可能性がある」と告げられ精巣を摘出、そして18歳の時に外性器の形成手術を受けました。
そのような自身の経験も踏まえ、彼女はインターセックス/DSDの子どもたちが、本人の同意のないままに手術を受けさせられている事実を伝えるために声をあげはじめました。当事者の子どもたちの中には、自分のからだの状況をしっかりと理解できない段階で手術を強制されるケースが多くあり、その手術の内容も医学的には不要で「女性らしい・男性らしいからだ」にするためだけのものである場合があるといいます。
彼女はインターセックス/DSDの若者を支援する団体「interACT」とパートナーシップを結び、インターセックス/DSDの子どもに同意なしに行われる性器手術に対して声をあげ続けました。
そして2015年、国連により、「本人の同意なしに行われる性器手術は人権侵害である」と発表されたのです。
彼女の前向きで建設的な行動は社会に確かな変化をもたらしました。
彼女の前向きで建設的な行動は社会に確かな変化をもたらしました。また、彼女が一貫して「わたしたちは“普通”」という姿勢をとってきたことも、インターセックス/DSDの方々の背中を押してきたことでしょう。
インターセックス/DSDの方・周りの方に向けて
この記事を読んでいる方の中には、インターセックス/DSDの方やご家族、その周りの方などもいらっしゃるかもしれません。そういった方が情報収集をに役立つサイトをご紹介します。少しでも参考になれば幸いです。
なお、下記サイトは、あくまで情報リソースやコミュニティーのひとつとして紹介しております。当事者のからだの状態は一人ひとり異なるため、医学的な問題などに関しては、専門の医師に相談されることをおすすめします。
nexdsd JAPAN
nexdsd JAPANは、世界のDSDサポートグループと連携し、情報を日本に発信している団体です。
基礎知識から世界の当事者の情報まで海外の資料の翻訳なども含めてまとめられており、 「DSDの家族のためのハンドブック」も公開中です。
性分化疾患:PracticaDSD
PracticaDSDは、インターセックス/DSDに関するよくある質問などをまとめたブログです。
幅広い疾患についての情報がまとめられており、情報の引用元として海外にいる方々の実際の様子なども知ることが出来ます。
おわりに
最近では性的マイノリティを形容する際に、「性の多様性」という言葉がよく使われています。
では、「体の多様性」に関してはどうでしょうか。
今の社会は、まだインターセックス/DSDの人々の声が届きにくい社会です。
これを読んでいる方の中には、LGBTアライや当事者の方も多くいらっしゃるかもしれません。是非LGBTなど「性の多様性」について発信する際に、同時にインターセックス/DSDについても正しい情報を伝え、支援を広げていっていただけたらと思います。
人は誰だって、1人ひとり違います。「女性のからだ」にも様々なかたちがありますし、「男性のからだ」にも様々なかたちがあります。他者を他者として、全ての人が尊重し合える社会を目指していきたいですね。