恋愛指向とは?【あなたは誰を好きになりますか?】

ライター: Natsuki
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恋愛指向(romantic orientation)とは、どんな(性のあり方の)相手に恋愛的な魅力を感じるかということです。

恋愛指向は「性の4要素」にも含まれる性的指向(=どんな性の人に性的魅力を感じるか)とともに語られる場面が多くありますが、その違いにいまいちピンときていない方も多いのではないでしょうか。

「好きになる相手と、性的な欲求を抱く相手、なんか違う気がする……」

こんな風にもやっとした経験はありませんか?

それはもしかしたら、あなたの恋愛指向と性的指向が一致していないからかもしれません。

恋愛指向ってなに?

カゴに入ったピンクの薔薇

恋愛指向とは、どんな人に対して恋愛的な魅力を感じる/感じないかということです。

具体的には、

  • どんなセクシュアリティの人に恋愛感情を抱くか
  • 恋愛的な魅力を感じる条件は何か

などが含まれます。

一般に恋愛感情とは、相手に対して親密な感情や結びつきを感じた時、「友だちの関係性とは異なる」ものとして考えられます。

しかし、恋愛感情が何かということは主観的なものであるため、明確に定義することはできません。

恋愛的魅力をどんな風に感じるかには大きく幅があり、ほとんど感じない人、まったく感じない人、強く感じる人、感じ方が時と場合によって揺れ動く人などさまざまです。

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性的指向とはなにが違う?

ハートの形を作っている手

LGBTについての話題やセクシュアリティを考える上で必ず関わってくるのが、「性の4要素」です。

  • 身体的性:身体構造における性
  • 性自認:自分で認識している性
  • 性表現:見た目や言動などで表す性
  • 性的指向:どんな性の人に性的魅力を感じるか

恋愛指向はこの中の「性的指向」とともに紹介されることが多くありますが、性的指向と恋愛指向、なにが違うのでしょうか。

JobRainbowにおいては、性的指向(sexual orientation)という言葉を、

広義では「どんな性の人を好きになるか」=恋愛と性愛の対象は誰となるか

狭義では「どんな性の人に性的魅力を感じるか」=性愛の対象は誰となるか

という意味で用いています。

一方で恋愛指向(romantic orientation)とは、「どんな人に恋愛的な魅力を感じるか」=恋愛の対象は誰となるかを表しているものです。

一般的に、互いに重なるところがあったり、影響しあったりすると考えれられているため、恋愛指向は性的指向に含まれる(もしくは、性的指向が恋愛指向に含まれる)ものとして認識されることが多いため、それに合わせJobRainbowでも広義の性的指向に恋愛指向を含んで説明することがあります。

ですが、本来「性的魅力を感じる」性的指向と「恋愛的魅力を感じる、好きになる」恋愛指向は意味が異なりますし、この2つの対象が必ずしも一致するとは言えません。そのため、正確さを大事にするべく、狭義ではこの2つを呼び分けています。

また、英語で性的指向のことをsexual orientation、恋愛指向のことをromantic orientationということから、その2つを分ける目的で

と表記することがあります。

性的指向と恋愛指向が一致しないってどういうこと?

性的指向と恋愛指向は区別されない場合があるだけではなく、多くの場合「一致するのが当たり前」とされています。

そのため、一致していない人は自分のセクシュアリティやそのあり方に対して悩みを抱えてしまうことも多くあります。

たとえば、性的指向と恋愛指向が一致しない人にはこんな人がいます。

例Ⅰ.異性に対し恋心を持つことはあるけど、その相手と性的関係を持ちたいとは思わない

恋愛感情を持つ対象が異性であることから恋愛指向は「ヘテロロマンティック」である一方、性的関係を持ちたくないというところから性的指向は「ノンセクシュアル」ということがわかります。

例Ⅱ.恋愛感情を持つ相手の性は関係ないけれど、性的関心があるのは男性だけ

恋愛感情を持つ対象の性が限定されていないことから恋愛指向はパンロマンティックであり、男性に性的関心を持つということからマセクシュアル(アンドロセクシュアル)であるということがわかります。

例Ⅲ.恋愛感情を持つことはないけれど、男性と女性に対して性的魅力を感じる

恋愛感情を持つことがないというところから恋愛指向はアロマンティックであり、両性に対して性的魅力を感じるというところから性的指向はバイセクシュアルであるとわかります。

上に挙げたⅠ〜Ⅲだけでなく、

  • 恋人に対して愛情は持っているけれど、性的な関係を持ちたいとは思えない
  • 必ずしも好きになる相手と性的な関係を持つ相手が一致しない

という方など、意外とたくさんいるのではないでしょうか。

紹介したのは一例ですが、「〜ロマンティック/〜セクシュアル」と表現できるセクシュアリティだけでも数多くあり、そのあり方は十人十色。

恋愛指向と性的指向が一致しないことには、何の矛盾もありません。

おわりに

皿にカラフルな絵具が出ている

恋愛指向と性的指向が一致するものだという価値観が「ふつう」とされてしまう社会で、「私って変なのかな……」と苦しんできた方もいるかと思います。

しかし今回紹介したように、性的指向と恋愛指向は関係が深いものに思えますが、一致していなければいけないものではありません。

また、恋愛指向/性的指向だけではなくセクシュアリティのあり方自体、多種多様です。セクシュアリティに関して「こうあるべきだ」というような固定的な考え方をせず、さまざまなあり方を受け容れることが、一人一人が豊かに生きていく第一歩です。

参考文献

アシュリー・マーデル「13歳から知っておきたいLGBT +」ダイヤモンド社

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